用語集「と」|用語集「と」なら宮城県仙台市のホットハウス

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ドーマー

屋根から突き出した切妻の小屋根付き窓のこと。ドーマーウィンドウともいう。

採光と換気のために用いるが、最近は、外観上のデザインアクセントとして付けることもある。屋根面に完全にのったルーフドーマーウィンドウ、軒部分から立ち上がるウォールドーマーウィンドウがある。

等価交換方式

土地の上にマンションなどの建物をディベロッパーが建設し、土地と建物の評価額に応じて双方が土地と建物を取得する方法をいう。

地主は自己資金を必要とせず、土地の一部を提供することにより、等価の建物の一部を取得することになるのが特長。

導管体

資産(不動産)の証券化に当たってSPEが満たすべきとされる要件の一つで、資産(不動産)から得られた利益をそのまま投資家に配分するための機能をいう。

通常、法人が事業利益を得るとその利益に対して法人税が課せられるが、税を支払えば投資家に配分できる利益は減少する。そこで、事業目的を投資家に利益を配分することに限定したSPEについては、一定の要件を満たせば法人税を課さないこととされている。その要件を満たすSPEは導管体としての機能を有することになる。

導管体には二つの種類がある。

一つは、その性格からそもそも法人税が非課税のもので、任意組合、匿名組合、信託(特定目的信託等は除く)がこれに相当する(パス・スルー型)。

もう一つは、法人税は課税されるが投資家に配分する利益を損金として控除できるため結果として課税されないもので、資産流動化法による特定目的会社や特定目的信託、投資信託および投資法人法による投資法人がこれに相当する(ペイ・スルー型)。この場合、配当可能所得額の90%を超える部分を配当に当てなければならないとされている。

いずれの場合も、利益を配分された投資家に対して課税されるのは当然である。

動機

内心的効果意思(具体的にある法律効果を意欲する意思)を形成するもととなった心意のこと。

例を挙げれば、品物を家族にプレゼントしようという意図が「動機」であり、その動機にもとづいて店頭で品物を買おうと意欲する意思が「内心的効果意思」である(詳しくは意思表示へ)。

登記官による本人確認

不動産登記の申請において、登記官が申請人以外の者が申請していると疑うに足るだけの相当な理由があると認められる場合に、登記官は当該申請人の権限の有無を調査しなければならない。この制度のことを「登記官による本人確認」という。

特に、新しい不動産登記法(平成17年3月7日施行)においては、従来原則的に許されなかった郵送申請を解禁したために、申請人が本当に本人であるかどうかを調査することの重要性が高まり、不動産登記法24条において登記官による本人確認の制度が設けられている。

登記完了通知

登記を申請した者に対して、登記手続きが完了したことを知らせるために通知される通知のこと。
平成17年3月7日に施行された新しい不動産登記法では、オンライン庁を指定することとした。オンライン庁では、従来の登記済証の提出・交付の制度の代わりとして、登記識別情報の提出・交付の制度を導入している。このため、オンライン庁で登記が完了した場合には、登記申請者に対しては、登記済証が交付されるのではなくて、登記識別情報が通知されるだけである。 そこでオンライン庁では、登記が完了した際、登記申請者に対して「登記完了通知」を交付することとした。つまり登記完了通知が、従来の登記済証が有していた登記完了を告知するという機能を担っている。

オンライン庁で登記完了通知が行なわれる場合、申請方法がオンライン申請であれば、登記完了通知はインターネットを通じたデータ送信で通知される。また書面申請であれば、登記完了通知は、書面で通知される。なお、未指定庁では従来どおり登記済証の提出・交付の制度が継続されているので、登記完了通知は行なわれない。

登記義務者

不動産の登記により形式的に不利益を受ける者のこと。

売買による所有権移転登記の場合でいえば、移転登記により不利益を受けるのは従前の所有権名義人であるので、「登記義務者」は従前の所有権名義人(すなわち売り主)である。

また、所有者が住宅ローンを完済したことにより金融機関の抵当権を抹消する登記をする場合(抵当権抹消登記)でいえば、抵当権抹消登記により不利益を受けるのは金融機関であるので、「登記義務者」は金融機関となる。

登記記録

一筆の土地または一個の建物ごとに作成される登記の記録のこと。

従来は紙であったため「登記用紙」と呼ばれていたが、現在はほとんどの登記所でハードディスク上のデータとなっているため、現在の不動産登記法では「登記記録」という用語が使用されている(不動産登記法第2条第5号)。

登記権利者

不動産の登記により形式的に利益を受ける者のこと。

売買による所有権移転登記の場合でいえば、移転登記により利益を受けるのは新たな所有権名義人であるので、「登記権利者」は新たな所有権名義人(すなわち買い主)である。

また、所有者が住宅ローンを完済したことにより金融機関の抵当権を抹消する登記をする場合(抵当権抹消登記)でいえば、抵当権抹消登記により利益を受けるのは所有者であるので、「登記権利者」は所有者となる。

登記識別情報

権利の登記を終えた場合に、その登記名義人が真正な権利者であることを公的に証明するために、その登記名義人に対して通知される秘密の12桁の番号のこと。従来の登記済証に代わるものである。

平成17年3月7日に施行された新しい不動産登記法では、オンライン庁を指定することとした。オンライン庁では、従来の登記済証の代わりとして、登記識別情報の提出・交付の制度を導入している。
オンライン庁では、不動産登記をオンライン申請または書面申請する際には、登記申請者(登記義務者)は、自分が真正な権利者であることを証明するために、登記識別情報を添付しなければらない。また、オンライン庁で登記が完了した場合には、登記申請者に対しては、登記済証が交付されるのではなくて、登記識別情報が通知されるだけである。

「登記識別情報」とは、12桁の英数字からなる秘密の番号であって、他人が盗み見ることができないような方法で、登記名義人に通知される。
オンライン庁でオンライン申請した場合には、登記識別情報は、暗号技術を用いた方法でインターネットを通じて登記名義人に通知される。また、オンライン庁で書面申請した場合には、登記識別情報は、書面に印刷して目隠しシールを貼った状態で、登記名義人に交付される(この書面を「登記識別情報通知書」という)。

登記識別情報通知書

登記完了後に、登記名義人に対して登記識別情報を通知するために交付される書面のこと。
オンライン庁では、従来の登記済証に代わるものとして、登記識別情報(12桁の秘密の番号を、登記完了時に登記名義人に交付することとなっている。
オンライン庁で書面申請をする場合には、登記申請者は、この登記識別情報を「書面」の形で受け取ることとなり、この書面を「登記識別情報通知書」と呼んでいる。

この登記識別情報通知書では、登記識別情報(12桁の秘密の番号)を書面に印刷し、その登記識別情報の部分に、一度剥がすと二度と貼れない特殊な目隠しシールを貼った状態になっている。このような特殊なシールにより登記名義人以外の者が、登記識別情報を盗み見ることを防止している。

登記事項証明書

一筆の土地、一個の建物ごとに記録されている登記記録の全部または一部を、登記官が公的に証明した書面のこと。

従来は登記記録(登記用紙)が紙で調製されていたため、その写しを交付しており、これを登記簿謄本と呼んでいた。しかし、現在は登記事務が電子化されたため、登記記録は磁気ディスク上に調製されている。この電磁的な登記記録の記載事項を公的に証明したものが、登記事項証明書である。

なお、遠隔地の不動産に関する登記事項証明書であっても、登記情報交換システムを通じて最寄りの登記所でその交付を受けることができる。

登記事項要約書

一筆の土地、一個の建物ごとに記録されている登記記録を要約した書面のこと。
従来は、登記記録(登記用紙)が紙で調製され、バインダー式の帳簿に閉じられており、これを登記所内の所定の場所で閲覧することができたが、現在では大半の登記所がコンピュータ化されたため閲覧ができない。そこで閲覧に代わるものとして、磁気ディスク上の登記記録の要約を、希望者が入手できるようにしたものが登記事項要約書である。

なお、登記事項要約書は、その登記所が管轄している区域内の不動産に関して交付されるのみであり、他の登記所の管轄については交付されない。これは、閲覧制度の代替が登記事項要約書であるからだと考えられる。

また、登記事項要約書は、登記事項証明書よりも記載事項が少ない。
まず、現在の権利だけが登記事項要約書に記載され、過去の権利の発生・移転・消滅の履歴は判らない状態になっている。また、権利の発生原因(売買など)も省略されているので知ることができない。また、登記の受付番号・受付年月日も省略されているので知ることができない。

登記所

登記事務を担当する機関のこと。

一般名称として「登記所」と呼んでいるが、正式名称は「法務局」、「地方法務局」、「支局」、「出張所」である。

登記情報交換システム

法務省が平成12年以降、各地の登記所をコンピュータ・オンラインで結び、ある登記所において別の登記所の管轄する不動産登記を閲覧できるというシステムを導入した。このシステムのことを「登記情報交換システム」という。

現在全国各地で順次稼動を開始している。

これまでは、遠隔地にある不動産の登記簿を閲覧する場合、その遠隔地の登記所へ出向くか、もしくはその遠隔地で開業している司法書士に閲覧を依頼する必要があったが、このシステムがすでに導入された地域では、登記所の管轄を越えて、登記簿を閲覧することが可能になっている。

登記済証

不動産登記事務が電子化される以前は、権利登記において、登記手続きの完了後に、登記をした者(登記名義人)に対して、登記申請書の写し(副本)に登記官が「登記済」と押印したものが返還されていた。この登記名義人となった者に返還される押印された申請書副本が「登記済証」である。

登記済証は、登記名義人が所持し、その所持者が登記名義人であることを公的に証明する書面であることから、「権利証」とも呼ばれている。

しかしながら、不動産登記法が改正され(施行日は平成17(2005)年3月7日)、本人確認は登記識別情報によることとされたため、登記済証の発行制度は廃止された。
ただし、制度廃止後の初回の書面申請においては、申請人は未だ登記識別情報を保有していないため、その場合には登記済証の提出によって本人確認を行うこととされている。

登記の欠缺

すべき登記がされていないことをいう。登記の欠缺があると、原則として登記による法律効果を享受できない。たとえば、不動産の権利変動に関する登記が欠缺していると、その変動について第三者に対抗することができない。

なお、詐欺や脅迫によって登記を妨げた第三者は登記の欠缺を主張できないとされているほか、登記の欠缺を主張することが信義則に反する場合にはその援用は認められないと解されている。

動機の錯誤

錯誤とは、内心的効果意思と表示行為が対応せず、しかも表意者(=意思表示をした本人)がその不一致を知らないことである。
従って、動機そのものが思い違いにもとづくものである場合には「錯誤」の範囲に含めることができないので表意者を保護することは本来できないはずである。しかし、実際にはこうした動機に関する思い違いが「錯誤」の問題として争われることが非常に多いため、判例ではこうした動機に関する思い違いも次の3つの要件を同時に満たすとき「錯誤」として取り扱い、表意者の保護を図っている。

1.法律行為の要素の錯誤であること
法律行為の要素とは「意思表示の内容の主要な部分であり、社会通念上この点について錯誤がなければ表意者はそのような意思表示をしなかっただろうと認められるような部分」のことである。このような重要な部分について、動機の思い違いがあれば、表意者を保護しようという趣旨である。

2.動機が明示または黙示に表示されたこと
動機が何らかの形で表示され、相手方がその動機を知ることができたことである。これにより相手方が不測の損害を受けることを回避しようとする趣旨である。

3.表意者に重大な過失がないこと
これは通常の錯誤と同じ要件である。表意者が少し注意すれば、要素に該当する動機の思い違いを回避できた場合には、その表意者は保護しないという意味である。

登記簿

登記記録が記録される帳簿のこと。
従来は、登記簿とはバインダーに閉じられた登記用紙の帳簿を指していたが、新しい不動産登記法(平成17年3月7日施行)では、磁気ディスクなどをもって調製される帳簿を、登記簿と呼ぶことが原則になった。

登記簿謄本

ある不動産に関する1組の登記用紙のすべての写しのこと。

登記簿謄本の末尾に登記官が押印することにより、その内容が正しいことを証明している。 土地の場合、登記簿謄本はその土地に関する「表題部」「権利部」(甲区・乙区)の写しである。また建物の場合、登記簿謄本はその建物に関する「表題部」「権利部」(甲区・乙区)の写しである。

なお、1組の登記用紙の一部のみの写しは「登記簿抄本(とうきぼしょうほん)」という。 コンピュータシステムを導入している登記所では、登記簿謄本に代わるものとして「登記事項証明書」を交付している。

登記名義人

一筆の土地または一個の建物に関する登記記録において、不動産に関して所有権・賃借権・抵当権などの権利を有する者として記載されている者のことを「登記名義人」という。

例えば、A氏からB氏への所有権移転登記が記載されている場合、B氏が登記名義人と呼ばれる。

東京都自然保護条例

正式名称は「東京における自然の保護と回復に関する条例」。 自然保護指導者の育成、里山の保護などを内容としている。

特に注目を集めているのは屋上緑化の規定である。
平成13年4月より改正・施行された東京都自然保護条例では、屋上緑化について次のように定めている。

1.1,000平方メートル以上の敷地面積の民有地において、建築物・駐車場等を新築・増築する者はすべて緑地化の義務を負う。
2.地上部では、原則的に空地部分の20%以上で、樹木・芝等の緑化を行なう必要がある。
3.屋上・壁面・ベランダでは、原則的に屋上の利用可能部分の20%に相当する面積以上で樹木・芝等の緑化を行なう必要がある。
4.地上部と屋上等の緑地化に関する届出を義務付けた。この届出の義務に違反した場合20万円以下の罰金を科すことができる。

東京における住宅の賃貸借に係る紛争の防止に関する条例

東京都議会で平成16年3月31日に可決成立し、平成16年10月から東京都内で施行された、住宅の賃貸借の紛争防止のためのルールのこと。

東京都住宅局は、平成16年2月6日『民間賃貸住宅に関する「東京ルール」の推進について』とする方針を公表し、民間賃貸住宅に関して、退去時の敷金の精算や入居期間中の修繕をめぐる紛争など、多くの相談が寄せられていることから、紛争の未然防止を図るため、契約時点での的確な説明を義務付けた全国初の条例を策定する方針を明らかにした。 (なおこのとき同時に、「戦後の住宅難等を背景に地域的に始まったとされる礼金・更新料については、それらの授受のない契約を普及させ、円滑な住替えを促進する」ことも言明している)

このような東京都住宅局の方針を受けて、東京都議会で平成16年3月31日に可決成立し、平成16年10月1日から東京都内で施行されている条例が「東京における住宅の賃貸借に係る紛争の防止に関する条例」である。この条例では、おおよそ次のことを定めている。

1.重要事項説明における説明義務の加重(条例第2条関係)
宅地建物取引業者は、住宅の賃貸借の代理または媒介をする場合は、当該住宅を借りようとする者に対して法第35条第1項の規定により行なう同項各号に掲げる事項の説明に併せて、次に掲げる事項について、これらの事項を記載した書面を交付して説明しなければならない。
1)退去時における住宅の損耗等の復旧ならびに住宅の使用および収益に必要な修繕に関し東京都規則(以下「規則」という)で定める事項
2)前号に掲げるもののほか、住宅の賃貸借に係る紛争の防止を図るため、あらかじめ明らかにすべきこととして規則で定める事項
2.指導・勧告・公表(条例第5条・第6条関係)
知事は、宅地建物取引業者に対し、説明を行ない、または報告もしくは資料の提出をし、もしくは報告もしくは資料の内容を是正するよう指導および勧告をすることができる。
知事は、勧告を受けた者が正当な理由なく当該勧告に従わなかったときは、その旨を公表することができる。
知事は、公表をしようとする場合は、当該勧告を受けた者に対し、意見を述べ、証拠を提示する機会を与えるものとする。

東京ルール

東京都議会で平成16年3月31日に可決成立し、平成16年10月から東京都内で施行された「東京における住宅の賃貸借に係る紛争の防止に関する条例」において示された、住宅の賃貸借の紛争防止のためのルールのこと。

東京都住宅局は平成16年2月6日『民間賃貸住宅に関する「東京ルール」の推進について』とする方針を公表し、民間賃貸住宅に関して、退去時の敷金の精算や入居期間中の修繕をめぐる紛争など、多くの相談が寄せられていることから、紛争の未然防止を図るため、契約時点での的確な説明を義務付けた全国初の条例を策定する方針を明らかにした。
(なおこのとき同時に、「戦後の住宅難等を背景に地域的に始まったとされる礼金・更新料については、それらの授受のない契約を普及させ、円滑な住替えを促進する」ことも言明している)

このような東京都住宅局の方針を受けて、東京都議会で平成16年3月31日に可決成立し、平成16年10月1日から東京都内で施行されている条例が「東京における住宅の賃貸借に係る紛争の防止に関する条例」である。この条例では、おおよそ次のことを定めている。

1.重要事項説明における説明義務の加重(条例第2条関係)
宅地建物取引業者は、住宅の賃貸借の代理または媒介をする場合は、当該住宅を借りようとする者に対して法第35条第1項の規定により行なう同項各号に掲げる事項の説明に併せて、次に掲げる事項について、これらの事項を記載した書面を交付して説明しなければならない。 1)退去時における住宅の損耗等の復旧ならびに住宅の使用および収益に必要な修繕に関し東京都規則(以下「規則」という。)で定める事項
2)前号に掲げるもののほか、住宅の賃貸借に係る紛争の防止を図るため、あらかじめ明らかにすべきこととして規則で定める事項

2.指導・勧告・公表(条例第5条・第6条関係)
知事は、宅地建物取引業者に対し、説明を行ない、または報告もしくは資料の提出をし、もしくは報告もしくは資料の内容を是正するよう指導および勧告をすることができる。
知事は、勧告を受けた者が正当な理由なく当該勧告に従わなかったときは、その旨を公表することができる。
知事は、公表をしようとする場合は、当該勧告を受けた者に対し、意見を述べ、証拠を提示する機会を与えるものとする。

登記料

一般的には、不動産の所有権などを登記する場合に、登記印紙によって納税する「登録免許税」のことを「登記料」と呼んでいる。

不動産登記手続を代行する司法書士に支払う報酬と、登録免許税との合計額を「登記料」と呼ぶこともある。

動産

動産とは「不動産以外の物」のことである(民法第86条第2項)。
そして不動産とは「土地及び定着物」とされているので、動産とは「土地及び定着物ではない物」ということができる。
特に重要なのは、不動産に付属させられている動産(例えば家屋に取り付けられているエアコンなど)である。このような動産は「従物(じゅうぶつ)」に該当し、不動産実務でよく問題となる(詳しくは従物、付加一体物へ)。

倒産隔離

資産(不動産)の証券化に当たってSPEが満たすべきとされる要件の一つで、その保有・運用する資産(不動産)を関係者の倒産等のリスクから切り離すことをいう。

企業が倒産すると、債権者や管財人は倒産企業が保有する資産や株主議決権などを活用して債権回収を図るが、SPEの保有・運用する資産に対してそのような追及が及べば投資家の利益を損なうことになる。倒産隔離は、そのような追及を防いで、保有・運用資産を法的に保護する仕組みである。

例えば、SPE自身の倒産リスクに対しては、他業規制(当初目的事業以外の禁止)などのほか、議決権を有する出資者を有限責任中間法人やケイマンSPC(ケイマン島に設立した特殊な法人)に限定して公正な第三者のみが議決権を持つようにする手法などが、オリジネーター(Originator)の倒産リスクに対しては、真正売買を確保するなどの方法が採用されている。

投資口

不動産投資信託において、投資家が投資法人に出資する単位のこと。通常の会社における「株式」に相当する。

投資法人は、投資家からの出資を集めて設立される法人であり、投資家が投資法人に出資する単位のことを「投資口」と呼んでいる。また、投資口を保有する投資家は「投資主」と呼ばれる。

証券取引所に上場されている不動産投資信託の場合、投資口の1口の価格(すなわち投資主の最低の投資額)は、おおむね20万円から100万円程度となっている。
投資主は保有する投資口の口数に応じて、投資法人から分配金を受け取ることができる。

投資口価格

不動産投資信託における投資口が証券取引所において日々売買される価格のこと。

不動産投資信託において、投資家が投資法人に出資する単位のことを「投資口」という。投資口は普通の会社における「株式」に相当するものである。なお、投資口を購入した投資家は「投資主」と呼ばれる。

東京証券取引所・大阪証券取引所に上場されている不動産投資信託の場合には、投資主が保有する「投資口」は、普通の上場株式と同じように自由に売買することができる。

具体的には、証券取引所が開いている時間帯に、投資主は証券会社を通じてある希望価格で(または買い手の言い値で)投資口を売却するという注文を出す。また、投資口を買いたい投資家は証券会社を通じてその投資口をある希望価格で(または売り手の言い値で)買い付けるという注文を出す。そして、売り手と買い手の注文が合致したとき売買が成立する。

このようにして、証券取引所では時々刻々と投資口の取引価格が成立していることになる。この投資口の証券取引所における取引価格のことを「投資口価格」と呼んでいる。なお、実際には新聞やインターネット上では、「投資口価格」という正式名称の代わりに「株価」と呼ばれることが多い。

投資口の追加発行

不動産投資信託において投資法人が営業開始後に出資を追加的に募集すること。

投資証券

不動産投資信託における投資法人において、投資主であることを表す証券のこと。
普通の株式会社でいえば「株券」に相当する。

投資法人は、投資主で構成される法人である。投資主の権利は、保有する投資口に由来している。普通の株式会社でいえば、投資主は「株主」、投資口は「株式」に相当する。

このような投資主の地位(すなわち投資口の権利)を表した証券が、「投資証券」と呼ばれている。

投資法人は、法人設立の際または新投資口の発行の際に、投資証券を新たに発行して、投資主に交付する。
また、証券取引所で不動産投資信託を売買する場合には、不動産投資信託を購入した投資主は、以前の投資主から、既存の投資証券を受け渡されることになる。

ただし実際には、投資証券そのものの交付や受け渡しは原則として行なわれず、「証券保管振替機構」において投資証券が一括保管されることになっている(詳しくは保管振替制度へ)。

投資信託委託業者

不動産投資信託において、投資法人から実際の投資判断を委託された不動産のプロのこと。多くの場合、大手不動産会社・中堅不動産会社・商社・生命保険会社・損害保険会社などが投資信託委託業者として選任される。

不動産投資信託における投資法人は、資産運用方針・資金調達方針を決定する主体ではあるが、専門的な不動産運用の部署を投資法人の内部に設置することは法律上できない。

そこで、調達した資金をどの不動産に投資するか、どの不動産を売却するか等の専門的判断は、すべて不動産のプロであるところの投資信託委託業者に委託することとされている。このように、不動産投資信託の実際の運用を行なうという意味で、投資信託委託業者は「ファンドマネージャー」「アセットマネージャー」「資産運用会社」と呼ばれることがある。

投資信託委託業者は、不動産運用に関する報酬を投資法人から受け取る。この報酬額の定め方は、上場された不動産投資信託の場合は、有価証券報告書で確認することができるが、多くの場合、運用成績に連動した報酬額とされている。

なお、投資法人が保有するオフィスビル等を実際に管理運営する不動産管理専門会社は、投資信託委託業者ではないことに注意したい。

投資信託及び投資法人に関する法律

投資者から資金を集め、投資者以外の者がその資金を集合して特定の資産に対する投資として運用し、その成果を投資者に分配する制度を定める法律。「投信法」と略称されることがある。

 同法は、その方法として
(1)投資者が拠出した財産を信託財産とし、信託契約によって投資運用してその利益を受益者に分配するしくみ(投資信託制度)
(2)投資者が特定の資産に対する投資運用を目的とした社団を設立し、その利益を分配するしくみ(投資法人制度)の二つを定めている。

また、投資信託制度には、
(ア)委託者指図型投資信託 ひとりの委託者(金融商品取引業者に限る)が投資の運用を指図し、その委託者が、信託利益を受け取る権利(信託受益権)を分割して複数の者に販売するかたち
(イ)委託者非指図型投資信託  複数の委託者が信託約款によって金銭を信託し、受託者が指図に基づかないで投資運用して、委託者に対して信託利益を配分するかたち の二つの種類がある。

JREITは、不動産を対象にして、これらの制度(大部分は投資法人制度)によって投資運用することで成り立っている。  投資信託制度による信託受益権や、投資法人制度による利益の配分を受ける権利等(投資口)は、有価証券(受益証券または投資証券)のかたちで流通し、その取引は金融商品取引法に基づいて行なわれる。従って、JREITの取引については、宅地建物取引業法は適用されない。  なお、不動産を投資運用の対象とする場合には、委託者指図型投資信託の委託者や投資法人制度における設立企画者・資産運用会社は、宅地建物取引業の免許及び取引一任代理等の認可を受けた金融商品取引業者でなければならないとされている。

投資主(投資信託における)

会社型投資信託に投資した者をいう。株式会社における株主に相当する。

会社型投資信託は金融商品の一つとして販売されているが、その投資口(株式会社における株式に相当する)を購入した者が投資主である。投資主は、投資法人の構成員となる。

投資主には、投資運用の結果得られた利益を分配金として受け取ること、投資主総会において議決権を行使すること、代表訴訟(投資信託委託業者、執行役員等に対する訴訟)の提起権や総会決議取消請求権を行使することなど、一定の権利が与えられている。

投資主総会

不動産投資信託における投資法人の重要な事項を決定するための投資主の総会のこと。通常の株式会社における「株主総会」に相当する。

不動産投資信託には大きく分けて会社型と契約型があるが、証券取引所に上場されている不動産投資信託はすべて会社型である。

会社型投資信託における投資の主体は「投資法人」という法人である。投資法人の業務執行は役員(執行役員など)が実施するが、一定の重要な事項については数年に一度、投資主の総会を開催して、投資主の議決を経なければならない。このような総会が「投資主総会」である。

投資主総会の開催方法は投資法人の「規約」に定められるが、一般的には、役員の任期に合わせて2年に一度開催するものとされている。

実際に投資主総会で議決される案件には、次のようなものがある。

1.役員(執行役員、監査役員)の選任・解任
2.会計監査人の選任・解任
3.規約の変更

投資不動産

賃貸収益の獲得、または、価格の上昇をを目的として保有する土地・建物をいう。

英語ではInvestment Propertyという。

具体的には、賃貸ビル、賃貸店舗、賃貸マンション、賃貸アパート、遊休地などが「投資不動産」に該当する。また、遊休地を一時的に駐車場として利用している場合には、その駐車場は「投資不動産」に該当する。
一方、通常の事業目的で所有する土地建物(例えば本社ビル、自社で使用する工場、自社で使用する店舗など)は「投資不動産」ではない。また、不動産会社・建設会社が販売目的で所有する土地建物は「投資不動産」から除外される。

国際会計基準では、原則的に決算日における「時価」により毎期評価すること(時価評価)を求めている。この場合には、時価の変動から生じる評価益(または評価損)は、毎期の当期利益に含めて表示されることになる。
また、時価評価を採用しない場合には、決算日における時価を貸借対照表に注記すること(時価情報の注記)を求めている。この場合には、投資不動産は取得原価で評価され、通常の固定資産と同様に、毎期減価償却を行ない減損が発生した場合には減損会計により損失を計上することになる。
なお、ここで「時価」とは「フェア・バリュー(公正価値)」のことで、原則として、取引知識がある者同士の間で成立する資産の取引価額、つまり、不動産市場における市場価格であると考えることができる。

日本では2005年度から減損会計が導入されたが、投資不動産についても減損会計が適用されており、国際会計基準による時価評価または時価情報の注記は求められていない。

投資法人(投資信託における)

会社型投資信託において、投資家の資金によって投資を行なう主体となる法人をいう。

その構成員は投資主であるが、意思決定機関として投資主総会、業務遂行機関として役員会が設置されている。

投資法人の設立には内閣総理大臣への登録が必要で、出資総額は1億円以上とされるなど、一定の要件を満たさなければならない。また、投資法人は、投資主に対して会計情報等を開示するなど、その業務運営に関して規制があり、金融商品取引法等によって金融庁等の監督を受ける。

なお、投資法人による投資運用は、実際には、投資信託委託業者が行なっている。例えば、不動産投資信託(JREIT)の場合には、不動産と金融に詳しい専門家がこれに当たることが多い。

投資法人の課税の特例(不動産投資信託における~)

不動産投資信託の投資法人において、法人税を事実上ほぼ免除するという税法上の特例のこと。根拠条文は租税特別措置法第67条の15である。

この特例では、一定の条件を満たす投資法人が、税引前当期利益(税法上の所得)の90%超に相当する額を、分配金として投資主に支払うならば、その分配金に相当する額を法人税法上の「経費」として計上することができると定めている。

例えば、ある投資法人の1会計期間(6ヵ月)の税引前当期利益(税法上の所得)が100億円、分配金が99億円、法人税の税率が40%だったとする。
この場合、分配金を損金(経費)扱いできるので、投資法人が支払うべき法人税は(100億円-99億円)×40%=4,000万円となる。その結果、当期純利益は100億円から4,000万円を差し引いた残額、すなわち99億6,000万円となる。

従って、「投資法人の課税の特例」が適用できる場合、「税引前当期利益」「分配金」「当期純利益」がほぼ等しくなるという現象が起きる。上記の例でいえば、税引前当期利益は100億円、分配金は99億円、当期純利益は99億6,000万円とほぼ等しい。

このように「投資法人の課税の特例」の適用を受ける結果として、投資法人は所得のほとんどを投資主に分配するという役割を担うことになる。このような意味で、投資法人は、不動産と投資家との間を橋渡しする「ビークル(乗り物)」であるといわれることがある。

同時履行の抗弁権

双務契約の当事者が、相手方が債務を提供するまでは自己の債務を履行しない、と主張できる権利をいう。

債務がお互いに対価の関係にあるとき、他方が履行しないのに一方だけを履行させるのは不公平だという考え方にもとづいて認められている。ただし、特約でどちらかの債務履行を先とする旨決められていることには主張できない。

同時履行の抗弁権がある間は、期限を過ぎて債務を履行しなくとも、履行遅滞とはならず、損害賠償義務や相手方の契約解除権は発生しない。また、訴訟において同時履行の抗弁権を主張すると、相手方には自分の弁済と引換えに給付を受けられるという判決(引換給付判決)がなされる。

公平確保のための権利であるから、双務契約の場合だけでなく、契約解除における原状回復義務(お互いに原状回復の義務を負う)、売主の瑕疵担保責任(担保責任の履行と代金の支払いは双務関係)などにも適用される。

投信法

投資信託および投資法人に関する法律のことで、投資者から資金を集め、投資者以外の者がその資金を集合して特定の資産に対する投資として運用し、その成果を投資者に分配する制度を定める法律。

その方法として、

1.投資者が拠出した財産を信託財産とし、信託契約によって投資運用してその利益を受益者に分配する形式(契約型)

2.投資者が、特定資産に対する投資運用を目的とした社団(投資法人)を設立してその利益を分配する形式(会社型)

とを定める。

1.の形式には、委託者の指図にもとづいて投資運用するタイプ(委託者指図型投資信託)と、指図にもとづかないで投資運用するタイプ(委託者非指図型投資信託)とがある。また、信託受益権を表示した受益証券(1.による)や、投資法人から利益の分配を受ける権利を表示した証券(2.による)は、いずれも有価証券とされており、その取引に当っては金融商品取引法に従わなければならない。

なお、この法律は昭和26(1951)年に制定され、当初は、契約型の方法で有価証券を対象に投資することのみを許していたが、平成10(1998)年に会社型の方法が認められた。また、平成12(2000)年には投資対象となる特定資産して不動産等が追加された。JREITは、この法改正によって組成が可能となったのである。 

塔屋

ビルの屋上に造られた建物をいう。

一般に、エレベーターの機械室、階段室、空調・給水設備室などとして利用されている。

なお、塔屋を「ペントハウス」と称する場合があるが、そのときには、機械・設備室ではなく、建物の最上階に設けられた高級な居室を意味することもある。

道路(建築基準法上の~)

建築基準法第43条では、建築物の敷地は「建築基準法上の道路」に2m以上の長さで接していなければならないと定めている。

ここでいう「建築基準法上の道路」には、次の2種類が存在する。

1.建築基準法第42条第1項の道路
建築基準法第42条第1項では次の1)~3)を「道路」と定義している。
この1)~3)の道路はすべて幅が4m以上である。
1)道路法上の道路・都市計画法による道路・土地区画整理法等による道路
2)建築基準法が適用された際に現に存在していた幅4m以上の道
3)特定行政庁から指定を受けた私道

2.建築基準法第42条第2項の道路
建築基準法第42条第2項では「建築基準法が適用された際に現に建築物が立ち並んでいる幅4m未満の道であって、特定行政庁が指定したもの」を道路とみなすと定めている。

このように建築基準法では、道路とは原則として4m以上の幅の道であるとしながらも、4m未満であっても一定の要件をみなせば道路となり得ることとしている。

道路(道路法上の~)

道路法上、道路とは、高速自動車国道・国道・都道府県道・市町村道のことで、一般交通の用に供される。それぞれ、その路線は、政令による指定(高速自動車国道・国道)、都道府県知事の認定(都道府県道)、市長村長の認定(市町村道)によって定められている。

一方、道路法上の道路ではない道路もある。農道、林道、私道などがこれに該当する。現況は公衆の通行する道路(国有地)でありながら、道路法上の道路ではないものも多く、これらは「里道(りどう)」と呼ばれる。

道路位置指定

特定行政庁が、私道の位置を指定することを「道路位置指定」と呼んでいる(建築基準法第42条第1項第5号)。

この「道路位置指定」を受けることによって、私道は「建築基準法上の道路」となることができる。
従って、私道のみに接する土地で建築をしようとする際には、まず私道について「道路位置指定」を受けることが必要である。

「道路位置指定」を受けるためには、その私道が建築基準法施行令第144条の4の基準を満たすことが必要である。この基準によれば、私道の幅は少なくとも4m(袋地の場合には6m)であることが必要とされている。

登録(宅地建物取引主任者の~)

宅地建物取引主任者資格試験に合格した者が、宅地建物取引主任者として業務に従事するのにふさわしい資格等を有していることを都道府県知事が確認する手続きのこと(詳しくは宅地建物取引主任者の登録へ)。

登録講習

宅地建物取引主任者資格試験では一定の講習を受けた者については、宅地建物取引主任者資格試験の一部免除の制度(50問中の5問の免除)が設けられている(宅地建物取引業法第16条第3項)。

この宅地建物取引業法第16条第3項に定められた一部免除を受けるために受講しなければならない講習のことを「登録講習」と呼んでいる。

この「登録講習」は(財)不動産流通近代化センターをはじめとする複数の登録講習機関が実施している。
「登録講習」を受講するためには、宅地建物取引業に従事していることが要件となっている(平成16年までは「通算して3年以上の宅地建物取引業務に関する実務経験を有すること」が必要だったが、平成17年からは宅地建物取引業に従事しているだけで受講できることになった)。

「登録講習」は、通信講座およびスクーリングから成り立っている。
スクーリングの最終日に登録講習修了試験が実施される。この終了試験に合格すると「登録講習修了者証明書」が交付される。この証明書によって宅地建物取引主任者資格試験の一部免除の適用を受けることができる。

登録住宅性能評価機関

住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)にもとづき住宅性能評価の業務を行なう機関であって、国土交通大臣の登録を受けた機関のこと。
住宅品質確保促進法第5条第1項では「登録住宅性能評価機関は住宅性能評価を行ない、住宅性能評価書を交付することができる」と定めている。
この規定により、正式な住宅性能評価書の交付を行なうことができる機関は、登録住宅性能評価機関だけに限定されているということができる。

登録の消除(宅地建物取引主任者の~)

宅地建物取引主任者の登録を受けている者について一定の事情が発生した場合に、都道府県知事が宅地建物取引主任者の登録を消除すること。

死亡等の届出(宅地建物取引業法第21条)にもとづいて消除する場合と、職権により消除する場合がある。
(詳しくは宅地建物取引主任者の登録の消除へ)

登録免許税

不動産の所有権を登記する場合や、抵当権を登記する場合に、登記所で納付する国税のことである。登録免許税は一般には「登記料」などと呼ばれることも多い。

登録免許税は、原則的には現金で納付し、その領収証書を登記申請書に貼付するが、その税額が3万円以下の場合には印紙によって納付することができる。

登録免許税の税率は、登記の種類ごとに次のように決められている(ただし住宅の建物部分の登記や土地の登記については登録免許税の軽減措置が設けられている)。

1.所有権の保存登記
→ 不動産の固定資産税評価額の0.6%
2.所有権の移転登記
→ 不動産の固定資産税評価額の5%
3.抵当権の設定登記
→ 債権金額の0.4%

登録免許税の軽減措置(住宅の建物部分)

住宅の建物部分に係る登記に対する登録免許税率の軽減をいう。
平成27(2015)年3月31日までのあいだ、次の要件を満たす住宅の建物部分についての登録免許税率は、次のように軽減されている。
1.要件
1)自己の居住用であること
2)住宅の建物部分の登記簿上の床面積が50平方メートル以上であること
3)中古住宅の場合には、木造その他の構造では建築後20年以内、耐火建築物では建築後25年以内であること、または、新耐震基準を満たすことが証明されていること

2.登録免許税率
1)所有権の保存登記…建物価額の0.15%(本則は0.4%)
2)所有権の移転登記…建物価額の0.3%(本則は2%)
3)抵当権の設定登記…債権金額の0.1%(本則は0.4%)

また、認定長期優良住宅および認定低炭素住宅の所有権の保存登記等、特定の増改築等がされた住宅用家屋の所有権の移転登記については、平成28(2016)年3月31日までのあいだ、さらに低い税率が適用される。

登録有形文化財

建造物である有形文化財のうち、その文化財としての価値に鑑み、保存および活用のための措置が特に必要とされるものとして登録されたものをいう(文化財保護法第57条)。

登録は、文部科学大臣により文化財登録原簿に記載することによって行なわれ、官報に告示される(同法第58条)。
登録有形文化財制度は、文化財保護法が平成8年10月1日に改正・施行されたことにより創設された制度である。この制度は、消滅の危機にさらされている主に近代の建造物を後世に継承していくことを目的としている。

登録有形文化財は、時代別では江戸時代が約1割、明治・大正・昭和がそれぞれ約3割を占めている。また種類別では、最も多いのが住宅(約4割)であり、産業関連が次に多い(約3割)。 登録有形文化財に関しては、その現状を変更しようとする者は、その行為の30日前までに文化庁長官に届出をしなければならない(同法第4条)。

登録有形文化財の件数については、文化庁ホームページを参照のこと。

道路斜線制限

道路高さ制限のこと。

建築基準法によれば、建物の各部分の高さは、その部分から前面道路までの距離が長いほど高くすることができる。これを道路高さ制限と呼んでいる(建築基準法56条)。
中層以上の建築物で道路に面した壁の一部が、垂直でなく、斜面になっていることがあるのは、道路高さ制限を守るために、そのような形に設計したものである。

道路高さ制限の具体的な内容は、建築基準法56条と建築基準法別表第3で細かく規定されている。概要は次の通りである。

1.建物の各部分の高さの限度は、「前面道路の幅」と「その部分から道路までの距離」との合計の1.25倍または1.5倍である(住居系の用途地域(7種類)では1.25倍、それ以外の用途地域では1.5倍である)。

2.上記1.の建物の各部分の高さの限度は、前面道路とその向かいの敷地との境界線から一定の距離以上離れた建物の部分には適用されない。この道路高さ制限の適用を免除される距離は、建築基準法56条と建築基準法別表第3で細かく規程されている。

一例を挙げると、第二種中高層住居専用地域で容積率が150%であるときは、この道路高さ制限の適用を免除される距離は20mと規定されている。従ってこのときは、前面道路と向かいの敷地との境界線から20m以上離れた地点では、道路高さ制限は適用されず、建物の高さを自由に高くしてよいということになる。

道路高さ制限

建築基準法によれば、建物の各部分の高さは、その部分から前面道路までの距離が長いほど高くすることができる。これを道路高さ制限と呼んでいる(建築基準法56条)。
中層以上の建築物で道路に面した壁の一部が、垂直でなく、斜面になっていることがあるのは、道路高さ制限を守るために、そのような形に設計したものである。

道路高さ制限の具体的な内容は、建築基準法56条と建築基準法別表第3で細かく規定されている。概要は次の通りである。

1.建物の各部分の高さの限度は、「前面道路の幅」と「その部分から道路までの距離」との合計の1.25倍または1.5倍である(住居系の用途地域(7種類)では1.25倍、それ以外の用途地域では1.5倍である)。

2.上記1.の建物の各部分の高さの限度は、前面道路とその向かいの敷地との境界線から一定の距離以上離れた建物の部分には適用されない。この道路高さ制限の適用を免除される距離は、建築基準法56条と建築基準法別表第3で細かく規定されている。

一例を挙げると、第二種中高層住居専用地域で容積率が150%であるときは、この道路高さ制限の適用を免除される距離は20mと規定されている。従ってこのときは、前面道路と向かいの敷地との境界線から20m以上離れた地点では、道路高さ制限は適用されず、建物の高さを自由に高くしてよいということになる。

通し柱

2階建て以上の木造建築物で、土台から軒桁まで1本の材で通された柱のこと。一般に建物の隅部などの要所に使われる。途中で桁・胴差などで中断されている短柱は管柱という。

特殊建築物

特殊な用途を持つ建築物のことで、例えば多数の人が集う建築物(映画館など)や衛生上・防火上特に規制すべき建築物 (汚物処理場など)などがこれに当たる。

建築基準法では、こうした建築物については、特に厳しい規制を設けてしている。

建築基準法によれば、次の用途の建築物が「特殊建築物」である(建築基準法別表第1による)。

1.劇場、映画館、演芸場、観覧場、公会堂、集会場
2.病院、診療所、ホテル、旅館、下宿、共同住宅、寄宿舎など
3.学校、体育館、博物館、図書館、ボーリング場、スケート場など
4.百貨店、マーケット、展示場、ダンスホール、キャバレー、料理店、飲食店、遊技場、公衆浴場など
5.倉庫
6.自動車車庫、自動車修理工場、映画スタジオ

さらに上記の1.から6.だけでなく、危険物貯蔵場、と畜場、火葬場、汚物処理場なども特殊建築物に含める場合がある(建築基準法2条2号)。

特定街区

都市計画において、市街地の整備改善を図るために街区の整備を行なう区域として指定された地区をいう。

特定街区内では、一般的な建築規制を撤廃して、建築物の容積率、建築物の高さの最高限度、壁面の位置についてのみが特別に指定される。比較的自由に大規模な建築物の建築が可能となることから、大規模な都市開発プロジェクトにおいてよく活用される制度である。

特定行政庁

建築基準行政において、建築主事を置く市町村の区域については当該市町村の長を、その他の市町村の区域については都道府県知事をいう。

人口が25万人以上の市の市長は原則として特定行政庁であるほか、それ以外の市町村長も建築主事を置くことによって特定行政庁となる。

建築主事は建築確認等の業務を行なうが、違反建築物に対する措置等は特定行政庁の業務とされている。

特定口座

上場株式・店頭株式・上場不動産投資信託の売却益に関しては、個人投資家が確定申告を行なって納税しなければならない。そこで、個人投資家の確定申告にかかる手続負担を軽減するために設けられた制度が「特定口座」である。

1.特定口座の概要
個人投資家は、自己の取引口座のある証券会社に「特定口座開設届出書」を提出することによって、自己の取引口座を「特定口座」として指定することができる(ちなみに、特定口座に指定されていない取引口座は「一般口座」と呼ばれる)。

特定口座は、証券会社に一つだけ開設することができる。複数の証券会社に取引口座がある場合には、それぞれの証券会社でそれぞれ一つずつ開設することができる。

こうして個人投資家が特定口座を持つと、証券会社は個人投資家の上場株式・店頭株式・上場不動産投資信託の売却益(または売却損)を毎月末締めで自動的に計算する。さらに、1年間の取引結果が「年間取引報告書」にまとめられて、翌年1月末頃に個人投資家の手元に届けられることになる。

2.「特定口座(源泉徴収あり)」の特徴
このような特定口座は、所得税額・住民税額の天引きをするかどうかによって、「特定口座(源泉徴収あり)」と「特定口座(源泉徴収なし)」という2種類に分かれている。

「特定口座(源泉徴収あり)」とは、証券会社が毎月の取引から生じた売却益に係る所得税額・住民税額(現行では税率10%)を、毎月末締めで自動的に顧客口座から天引きするという方式である。ただし、ある月に売却損が生じた場合には、その売却損は翌月以降に持ちされて翌月以降の売却益と相殺される仕組みとなっている。

この月末締めで天引き(源泉徴収)された金銭は、証券会社が翌月10日までに税務署に納税する。この納税により、証券会社が個人投資家の確定申告を代行することになるので、個人投資家自身は税務署で申告手続をする手間を省くことができるというメリットがある。

個人投資家は「特定口座開設届出書」を提出する際に、「特定口座源泉徴収選択届出書」を併せて提出することによって、この方式の適用を受けることができる。
なお、個人投資家がその年において売却損を被り、「上場株式等の譲渡損失の繰越控除」の適用を希望する場合には、「特定口座(源泉徴収あり)」を選択している場合であっても、自分自身で確定申告をしなければならないことに注意したい。

3.「特定口座(源泉徴収なし)」の特徴
個人投資家が「特定口座(源泉徴収なし)」を選んだ場合には、上記のような天引き(源泉徴収)の仕組みが適用されないため、個人投資家は自分自身で税務署にて確定申告の手続きを行なわなければならない。

ただし「特定口座(源泉徴収なし)」では、1年間の取引結果が「年間取引報告書」にまとめられて、翌年1月末頃に個人投資家の手元に届けられるので、この「年間取引報告書」によって簡便な方法で確定申告手続を行なうことができるというメリットがある。
なお、「特定口座(源泉徴収なし)」で確定申告を行なう場合、上場株式等の売却益は「配偶者控除等を適用するための所得金額」に加算されてしまうというデメリットがある。

例えば、パート収入のある妻の給与所得が、配偶者控除を受けられる範囲内の給与所得であったとしても、その妻が株式売買で多額の利益を上げたならば、その利益が配偶者控除の適用の判定にあたっての妻の所得金額に加算される結果、配偶者控除の適用外と判定されることがある。
(これに対して、「特定口座(源泉徴収なし)」を選べば、株式売却益は「所得金額」に加算されないので上記のようなデメリットは生じない)

特定工作物

都市計画法における開発許可の対象となる、コンクリートプラント、ゴルフコース、テニスコート、墓園などのこと。

都市計画法では、建築物や工作物をつくる目的で宅地造成などを行なう場合には、開発許可を受ける必要があると定めている(都市計画法第29条)。特定工作物は、この開発許可の対象となる工作物のことであり、次の2種類に区分されている。
1.第一種特定工作物
周辺の地域の環境の悪化をもたらす恐れがある工作物であって、都市計画法施行令第1条第1項に規定されたもののこと。具体的には、コンクリートプラント、クラッシャープラント、危険物の貯蔵または処理に供する工作物である。

2.第二種特定工作物
大規模な工作物であって、都市計画法施行令第1条第2項に規定されたもののこと。具体的には次のものである。
1)ゴルフコース(面積関係なし)
2)1ha以上の野球場、庭球場、陸上競技場、遊園地、動物園その他の運動・レジャー施設
3)1ha以上の墓園

特定施設(水質汚濁防止法における~)

有害物質を排出しまたは生活環境に被害を生ずる恐れがあるような汚水等を排出する施設であって、水質汚濁防止法施行令第1条で指定された施設のこと。全部で101種類の施設が特定施設とされている。

環境省の調べ(平成12年度)によると、こうした特定施設を設置している工場・事業場等(「特定事業場」という)は、全国で約30万ヵ所にのぼる。
多い業種は旅館(約7万ヵ所)、畜産(約3万ヵ所)、自動車洗浄(約3万ヵ所)である。

なおこうした特定施設のうち、土壌汚染対策法で定める25種類の特定有害物質を使用する施設は「有害物質使用特定施設」と呼ばれ、全国で約2万7,000ヵ所と推計されている。

特定施設設置等の届出(水質汚濁防止法における~)

有害物質を排出し、または生活環境に被害を生ずる恐れがあるような汚水等を排出する施設であって、水質汚濁防止法施行令第1条で指定された101種類の施設のことを「特定施設」という。

環境省の調べによると、こうした特定施設を設置している工場・事業場等(「特定事業場」という)は、全国で約30万ヵ所にのぼるとされている。
こうした特定施設を設置等しようとする事業者については、水質汚濁防止法により次のような届出義務が課せられている(同法第5条・第10条)。

1.工場・事業場から公共用水域(河川等)に水を排出する者は、特定施設を設置しようとするときは、事前に都道府県知事に汚水等の処理の方法や排出水の汚染状態および量などを届け出なければならない。ただし公共下水道等に水を排出する場合には、この届出義務は免除される(同法第2条第1項)。

2.有害物質を使用する特定施設において水を地下に浸透させる者は、特定施設を設置しようとするとき、汚水等の処理の方法などを事前に都道府県知事に届け出なければならない。

3.特定施設の使用を廃止した事業者は、使用廃止後30日以内に都道府県知事に使用廃止の届出を行なう必要がある。

特定承継人

他人から個別の権利を承継する者をいい、例えば売買によって所有権を取得する者などがこれに当たる。他人の権利義務を一括して継承する者(包括継承人)に対する概念である。

特定継承人は、特別の定めのない限り、被継承人(例えば売買における売主)が有していた債権・債務関係には拘束されない。そこで、例えば区分所有法では、規約および集会の決議は区分所有者の特定承継人に対しても効力がある旨規定して、区分所有者に対する規約・集会決議の拘束力の継続を確保している。

特定地下浸透水

水質汚濁防止法では、有害物質や生活環境に被害を生ずる恐れがあるような汚水等を排出する施設であって、水質汚濁防止法施行令第1条で指定された101種類の施設のことを「特定施設」と定義している。
こうした特定施設のうちで有害物質を使用する特定施設を含む工場・事業場から地下に浸透する水のことを「特定地下浸透水」と呼んでいる。

特定地下浸透水は、有害物質を含む可能性があることから、有害物質を使用する特定施設を経営する事業者に対しては、排出水および特定地下浸透水の汚染状態の測定が義務付けられている。

また、特定地下浸透水が有害物質を含んでいるとき、その特定地下浸透水を地下に浸透させることが禁止されており、これに違反して事業者が有害物質を含む特定地下浸透水を地下に浸透させたときには、地下水の水質浄化の措置命令が下される場合がある(同法第14条の3、同法施行規則第9条の3、同法施行規則別表)。

特定道路

建築基準法の容積率に関する規定では、幅15m以上の道路のことを「特定道路」という。

このような幅員の広い道路から近い距離にある建物については、一定の割合で「前面道路による容積率の制限」が緩和され、容積率の割増を受けることができる。
(詳しくは「容積率」へ)

特定都市河川浸水被害対策法

都市河川の流域における浸水被害対策を定めた法律。
2004(平成15)年に公布された。治水を、流域対策を含めて実施するための仕組みを定めていることが特徴である。

この法律で定められている主要な対策事項は次の通りである。

1.特定都市河川及び特定都市河川流域の指定
著しい浸水被害が発生し、またはその恐れがあって、通常の河川整備による浸水被害の防止が市街化の進展により困難な河川およびその流域を指定する。指定は、国土交通大臣または都道府県知事が行なう。
2.流域水害対策計画の策定
浸水被害の防止を図るための流域水害対策計画を策定する。同計画は、河川管理者、下水道管理者、都道府県知事および市町村長が共同して作成し、
1)河川管理者による雨水貯留浸透施設の整備
2)事業実施によって利益を受ける地方公共団体間の費用負担
3)条例による下水道排水設備の貯留浸透化の義務付け
などについて定める。
3.雨水の流出の抑制のための規制等
1)著しい雨水の流出増をもたらす一定規模以上の行為についての都道府県知事の許可、許可に当たっての雨水貯留浸透施設の設置義務付け
2)一定規模以上の防災調整池を保全調整池として都道府県知事が指定、埋立等の行為についての都道府県知事に対する届出を義務付け
3)地方公共団体による保全調整池の所有者との承継効を有する協定の締結と当該保全調整池の管理
4.都市洪水想定区域及び都市浸水想定区域の指定等
1)都市洪水(河川の氾濫)または都市浸水(内水による溢水・湛水)により浸水が想定される区域を都市洪水想定区域・都市浸水想定区域として指定・公表
2)地下街管理者による浸水時の避難等に関する計画作成および公表の努力義務

特定農地貸付け

農地を農業者以外の者に貸付けることをいう。一定の要件を満たす場合に認められ、市民農園などを開設・運営する場合に活用されている。貸付けることのできる農地は、営利を目的としない農作物栽培を目的とすること、アール未満で相当数の者を対象に定型的に貸付けること、貸付期間が年を超えないことなどの条件を満たさなければならず、また、貸付けについて農業委員会の承認を必要とする。

一方で、農業委員会の承認があれば賃貸借等についての農地法の許可は必要ない。

特定非営利活動促進法

一定の非営利活動を行なう団体に法人格を付与することなどの制度を定めた法律で、1998年に公布・施行された。ボランティア活動など、市民による自由な社会貢献活動の発展を促進することを目的としている。

この法律によって、民間の非営利団体が、その設立について都道府県知事の認証を得て法人格を付与される制度が創設された。知事の認証を得るには、

1.団体の活動が、保健・医療・福祉、社会教育、まちづくり、環境の保全、災害救援、国際協力、消費者保護など法律に定められた17種類の活動を、不特定多数の利益のために非営利で行なうことを目的としていること
2.宗教活動、政治活動などを主たる目的としていないこと

などの要件を満たさなければならない。

認証を受けて設立され、法人格を付与された団体を「特定非営利活動法人」という。

特定非営利活動法人

特定非営利活動促進法によって法人格を付与された団体をいう。

特定非営利活動法人以外の者は、その名称中に、「特定非営利活動法人」またはこれに紛らわしい文字を用いてはならないとされている。

特定目的会社

特定の資産を裏付けとした有価証券を発行するためだけに設立された法人で、「資産の流動化に関する法律」にもとづいて設立される特別な社団をいう。

通常SPC(Special Purpose Company)といわれ、また、TMKと略称されることもある。不動産の証券化などのために活用される一種のペーパーカンパニーであり、資産処分とともに解散される。

その重要な機能は、証券化の対象になる資産を独立させ、責任を資産価値の範囲内に限定すること(倒産隔離機能)、および、投資家への二重課税を回避するための器となること(導管体機能)である。資産の管理運用などの具体的業務は、一定の要件を備えた会社等に委託される。

なお、資産の流動化に関する法律では、資産流動化の方法として、特定目的会社を用いる場合のほか、特定目的信託を用いる場合を規定している。

特定目的信託

不動産証券化手法の一つで、資産の流動化を目的とした信託をいう。

通常SPT(Special purpose Trust)といわれる。

「資産の流動化に関する法律(資産流動化法)」によって制度化されており、対象特定資産の保有者は、信託契約締結時に、信託受益権を分割して複数の者に取得させることを目的とする旨定めて、当該資産を流動化する仕組みである。特定目的会社とほぼ同様の機能を発揮することができる。

特定有害物質

土壌汚染対策法において、人の健康に被害を生ずる恐れが大きいものとして指定された25種類の物質のこと。
なお、ダイオキシン類については、ダイオキシン類対策特別措置法において土壌汚染対策が定められているので、土壌汚染対策法の特定有害物質からは除外されている。

土壌汚染対策法では、特定有害物質を使用する特定の施設(「有害物質使用特定施設」という)の使用を廃止したとき、土地所有者等に対して土壌汚染状況調査の実施を義務付けている。
特定有害物質はその性質により次の3種類に区分されている。

1.トリクロロエチレン・テトラクロロエチレンなどの11種類の揮発性有機化合物(詳しくは第一種特定有害物質へ)
2.鉛、砒素などの9種類の重金属等(詳しくは第二種特定有害物質へ)
3.有機リン化合物などの5種類の農薬等(詳しくは第三種特定有害物質へ)

特定優良賃貸住宅制度

「特定優良賃貸住宅の供給の促進に関する法律」により定められた制度で、居住環境が良好な賃貸住宅を中堅所得者等に対し供給するための仕組みをいう。  

民間の土地所有者等が賃貸住宅を建設しようとする場合に、建設計画、入居者資格、賃貸条件などを内容とする供給計画について都道府県知事による認定を受けたときには、建設費の一部および家賃減額のための費用に対して補助を受けることができるとされ、そのようにして供給されるのが特定優良賃貸住宅(特優賃)である。
認定を受けるためには、住宅の規模・構造・設備が一定の建設基準に適合するほか、入居者を公募・抽選で決定する、敷金は3ヵ月以内で礼金なし、家賃は市場家賃以下、一定の法人等が住宅を管理するなどの賃貸・管理に関する条件を満たさなければならない。

なお、この制度は、地方公共団体等が同様な賃貸住宅を建設・管理する場合にも同じように適用される。

特定用途制限地域

用途地域では「特別用途地区」(文教地区や特別工業地区など)を設けてきめ細かな建築規制を実施できるが、そもそも用途地域が定めれていないエリアでは「特別用途地区」を設けることができないという問題があった。

そこで平成12年に都市計画法が改正され、用途地域がないエリアでは、「特別用途地区」に代わるものとして「特定用途制限地域」を設けることが可能になった(都市計画法第9条第14項)。

「特定用途制限地域」を設けることができるのは次の2つのエリアである。

1.準都市計画区域の中
2.非線引きの都市計画区域の中で、用途地域がないエリア

「特定用途制限地域」では、好ましくない業種(例えばパチンコ店)の建築を禁止するというような建築規制を実施することができる。

特別業務地区

特別用途地区の一つ。倉庫、トラックターミナル、工場などの集約的な立地をはかる地区である。市町村が指定する。

特別決議

分譲マンションのような区分所有建物において、管理組合の集会で議案を議決する際に、特に重要な議案について特別多数の賛成により可決することを「特別決議」という。

この特別決議を必要とする議案は、区分所有法により次の8種類が規定されている。

1.管理規約の設定・変更・廃止(同法第31条)
2.管理組合法人の成立(同法第47条)
3.共用部分等の変更(同法第17条・第21条)
4.大規模滅失における建物の復旧(同法第61条第5項)
5.建物の建替え(同法第62条)
6.専有部分の使用禁止の請求(同法第58条)
7.区分所有権の競売の請求(同法第59条)
8.占有者に対する引渡し請求(同法第60条)

上記の8種類のうち、「建物の建替え」を除く7種類については、特別決議を行なうための議決要件は、「区分所有者数の4分の3以上」かつ「議決権の4分の3以上」の賛成である。
ただし「共用部分等の変更」についてはこの議決要件を管理規約により「区分所有者数の過半数」かつ「議決権の4分の3以上」の賛成にまで緩和することができる。
また「建物の建替え」についての決議要件は「区分所有者数の5分の4以上」かつ「議決権の5分の4以上」の賛成である。

特別工業地区

特別用途地区の一つ。
もともと地元の中小工場が多いエリアについて、地元産業を振興するために定める地区である。具体的には、工場と調和しにくい事業(例えば飲食店)の進出を規制したり、工場の建設を容易にするような建築規制が実施される。

市町村が指定する地区であり、建築規制の内容は市町村ごとの条例で定められる(建築基準法第49条)。
従って、特別工業地区の詳細を知りたい場合には、市区町村役所の建築確認担当部署に問い合わせる必要がある。

特別失踪

死亡の原因となるような災害(戦争、地震、火災、船の沈没など)に遭遇した人が、その災害が去ってから1年間にわたって生死不明であるとき、家庭裁判所は利害関係人の請求によって、失踪の宣告をなすことができる。これを「特別失踪」という(民法第30条)。

特別目的会社

資産の流動化、証券化を目的として設立された会社をいう。

通常の会社と違って、利益を得ることを目的としない。資産の流動化に関する法律(資産流動化法)による「特定目的会社」のほか、定款で事業目的を限定した株式会社形態のものがある。特定目的会社を含むが、もっと幅広い概念である。

特別目的会社は、保有する資産を事業体から切り離して資金を確保するために活用されることが多いが、この場合に、元の資産保有者が特別目的会社に深く関与すると資産切り離しの実態を確保できず、事業体に対する監査等に支障が生じる。そのため、関与の許容範囲を定めるルールが制定されている(5%ルールはその一つ)。

特別用途地区

都市計画法第8条第1項に列挙されている地域・地区の一つ。

用途地域の内部において、用途地域よりもさらにきめ細かい建築規制を実施するために設定される地区であり、市町村が指定するものである。

かつては特別用途地区の種類は、文教地区、特別工業地区、厚生地区、特別業務地区、中高層階住居専用地区、商業専用地区、小売店舗地区、事務所地区、娯楽・レクリエーション地区、観光地区、研究開発地区という11種類に限定されていたが、法改正により現在ではこれら11種類だけでなく、さまざまな特別用途地区が市町村の判断により設置することができるようになっている。

特別緑地保全地区

都市計画において指定された、良好な自然環境を形成していてその保全が必要な緑地をいう。

都市緑地法による緑地保全制度の一つで、樹林地、草地、水沼地などのうち、無秩序な市街化や公害または災害を防止するもの、伝統的・文化的意義を有するもの、風致景観が優れているもの、動植物の生育地等となるものが指定される。

特別緑地保全地区内では、建築行為、宅地造成行為、木竹の伐採、水面の埋立てなどをするには原則として都道府県知事の許可が必要で、知事はその行為が緑地の保全上支障があると認めるときは許可をしてはならないとされている。

特約

特別の条件を伴った契約をすることをいう。

原則として契約条件の定め方は自由であるから、どのような条件が特別であるかについては判断の幅があるが、一般的な条件とは異なる利益を伴うものをさすと理解されている。

ただし、強行規定(法令によって当事者の合意如何にかかわらず適用される規定)に反する条件は当事者が合意しても無効である。

特優賃

「特定優良賃貸住宅」の略。
詳しくは「特定優良賃貸住宅制度」参照。

独立基礎

独立フーチング基礎ともいう。
主要な柱の底部に、それぞれ独立したフーチングを置いた基礎である。

特例容積率適用地区制度

特例容積率適用地区として都市計画で指定された区域内で、建築敷地の指定容積率の一部を複数の建築敷地間で移転することができる制度をいう。

特例容積率適用地区は都市計画で指定される地域地区の一つであり、未利用となっている建築物の容積の活用を促進して土地の高度利用を図るために定められる。

一般的に、容積率の移転は隣接する敷地の間でしか認められないが、特例容積率適用区域制度では、その区域内であれば隣接していない建築敷地の間で移転が認められる。これによって区域内での「空中権」の売買が可能となる。

特例容積率適用地区制度の指定に当たっては、原則として、特例容積率の指定基準、建物の高さの上限などが定められる。
また、容積率の移転に当たっては、特定行政庁に申請して審査を受けなければならない。

この制度の適用例として、「大手町・丸の内・有楽町地区特例容積率適用区域」(東京都千代田区、2002年指定)がある。これを活用して、JR東日本は、東京駅赤レンガ駅舎の残余容積率を周辺の複数のビルに移転し、駅舎の復元保全のための資金調達を行なっている。

都市計画

土地利用、都市施設の整備、市街地開発事業に関する計画であって、都市計画の決定手続により定められた計画のこと(都市計画法第4条第1号)。
具体的には都市計画とは次の1.から11.のことである。

1.都市計画区域の整備、開発及び保全の方針(都市計画法第6条の2)
2.都市再開発方針等(同法第7条の2)
3.区域区分(同法第7条)
4.地域地区(同法第8条)
5.促進区域(同法第10条の2)
6.遊休土地転換利用促進地区(同法第10条の3)
7.被災市街地復興推進地域(同法第10条の4)
8.都市施設(同法第11条)
9.市街地開発事業(同法第12条)
10.市街地開発事業等予定区域(同法第12条の2)
11.地区計画等(同法第12条の4)

注:
・上記1.から11.の都市計画は、都市計画区域で定めることとされている。ただし上記8.の都市施設については特に必要がある場合には、都市計画区域の外で定めることができる(同法第11条第1項)。
・上記4.の地域地区は「用途地域」「特別用途地区」「高度地区」「高度利用地区」「特定街区」「防火地域」「準防火地域」「美観地区」「風致地区」「特定用途制限地域」「高層住居誘導地区」などの多様な地域・地区・街区の総称である。
・上記1.から11.の都市計画は都道府県または市町村が定める(詳しくは都市計画の決定主体へ)。

都市計画基礎調査

都道府県が都市計画区域に関して5年ごとに実施する調査で、都市計画区域における人口、産業別就業人口、市街地面積、土地利用、交通量、地価など多種多様な項目が調査対象となっている(都市計画法第6条、都市計画法施行規則第5条)。

都市計画区域

原則として市または町村の中心部を含み、一体的に整備・開発・保全する必要がある区域。
原則として都道府県が指定する。

1.都市計画区域の指定の要件
都市計画区域は次の2種類のケースにおいて指定される(都市計画法第5条第1項、第2項)。
1)市または一定要件を満たす町村の中心市街地を含み、自然条件、社会的条件等を勘案して一体の都市として総合的に整備開発保全する必要がある場合
2)新たに住居都市、工業都市その他都市として開発保全する必要がある区域

1)は、すでに市町村に中心市街地が形成されている場合に、その市町村の中心市街地を含んで一体的に整備・開発・保全すべき区域を「都市計画区域」として指定するものである(※1)。なお、1)の「一定要件を満たす町村」については都市計画法施行令第2条で「原則として町村の人口が1万人以上」などの要件が定められている。
2)は、新規に住居都市・工業都市などを建設する場合を指している。 (※1)都市計画区域は、必要があるときは市町村の区域を越えて指定することができる(都市計画法第5条第1項後段)。また、都市計画区域は2以上の都府県にまたがって指定することもできる。この場合には、指定権者が国土交通大臣となる(都市計画法第5条第4項)。

2.都市計画区域の指定の方法
原則として都道府県が指定する(詳しくは都市計画区域の指定へ)。

3.都市計画区域の指定の効果
都市計画区域に指定されると、必要に応じて区域区分が行なわれ(※2)、さまざまな都市計画が決定され、都市施設の整備事業や市街地開発事業が施行される。また開発許可制度が施行されるので、自由な土地造成が制限される。 (※2)区域区分とは、都市計画区域を「市街化区域」と「市街化調整区域」に区分することである。ただし、区域区分はすべての都市計画区域で行なわれるわけではなく、区域区分がされていない都市計画区域も多数存在する。このような区域区分がされていない都市計画区域は「区域区分が定められていない都市計画区域」と呼ばれる。

4.準都市計画区域について
都市計画区域を指定すべき要件(上記1.の1)または2))を満たしていない土地の区域であっても、将来的に市街化が見込まれる場合には、市町村はその土地の区域を「準都市計画区域」に指定することができる。準都市計画区域では、必要に応じて用途地域などを定めることができ、開発許可制度が施行されるので、無秩序な開発を規制することが可能となる(詳しくは準都市計画区域へ)。

都市計画区域の指定

都市計画区域は、原則として市または町村の中心部を含み、一体的に整備・開発・保全する必要がある区域である。
この都市計画区域を指定するための手続きは次のように規定されている(都市計画法第5条)。

1.一の都道府県内で都市計画区域を指定する場合
指定の主体は都道府県である。都道府県は次の手続きを行なう。
1)都道府県は都市計画区域を指定しようとするとき、事前に関係する市町村の意見を聴き、さらに都道府県都市計画審議会の意見を聴かなければならない(都市計画法第5条第3項)。
2)次に都道府県は、国土交通大臣と協議し、国土交通大臣の同意を得なければならない(都市計画法第5条第3項)。
3)都市計画区域の指定を公告することにより、都市計画区域が指定される(都市計画法第5条第5項)。

2.二以上の都府県にわたって都市計画区域を指定する場合
指定の主体は国土交通大臣である。国土交通大臣は次の手続きを行なう。
1)国土交通大臣は都市計画区域を指定しようとするとき、事前に関係する都府県の意見を聴かなければならない(都市計画法第5条第4項)。
2)上記2.の1)において都府県が国土交通大臣に意見を述べるためには、都府県は事前に関係する市町村の意見と都道府県都市計画審議会の意見を聴いておかなければならない(都市計画法第5条第4項)。
3)都市計画区域の指定を公告することにより、都市計画区域が指定される(都市計画法第5条第5項)。

(補足)準都市計画区域については、上記1.2.とは異なる指定手続きが規定されている(詳しくは準都市計画区域の指定へ)。

都市計画区域の整備、開発及び保全の方針

都市計画区域に関して都道府県が定める基本的な方針のこと。
都道府県は、都市計画区域に関して必ずこの方針を定める(都市計画法第6条の2)こととされているので、区域区分が定められていない都市計画区域(いわゆる非線引き区域)においてもこの方針を定める必要がある。

この方針には、次の内容が定められる(都市計画法第6条の2第2項)。

1.都市計画の目標
2.区域区分の決定の有無(区域区分を定めるときはその方針)
3.主要な都市計画の決定の方針

都市計画区域の中で、都市計画決定を行なう際には、必ずこの方針に即して都市計画を決定しなければならない(都市計画法第6条の2第3項)(詳しくは都市計画の決定手続へ)。
なお、この方針を決定する主体は都道府県である(都市計画法第15条第1項第1号)。

都市計画決定

地域地区、都市施設、市街地開発事業などのさまざまな都市計画を正式に決定すること。

1.都市計画決定の意義
都市計画には、地域地区、都市施設、市街地開発事業などさまざまなものがあるが、そのいずれもが地域の土地利用や地域の発展に大きな影響を及ぼすので、都市計画を決定するにあたっては詳細な手続きが法定されている。
都市計画決定とは、狭い意味では、「都市計画の告示」(都市計画法第20条第1項)により、都市計画が正式に効力を発生することを指す。
また広い意味では、都市計画決定とは、「都市計画の案の作成」から「都市計画の告示」に至るまでの決定手続全体を指す。

2.都市計画決定の効果
都市計画の告示があった日において、都市計画は正式に効力を生ずることとされている(都市計画法第20条第3項)。また都市計画の告示があった日から都市計画施設の区域内の制限、市街地開発事業の施行区域内の制限、市街地開発事業等予定区域の区域内の制限などが適用される。

3.都市計画の決定主体
都市計画を決定する主体は「市町村」であるが、重要な都市計画については「都道府県」が決定主体となる(詳しくは都市計画の決定主体へ)。

4.都市計画の決定手続
都市計画の案の作成から都市計画の告示に至るまで、詳細な手続が法定されている。また決定主体が「市町村」である場合と「都道府県」である場合では、決定手続が多少異なる(詳しくは都市計画の決定手続へ)。

都市計画決定の告示

都市計画の効力を発生させるための告示のこと。都市計画法第20条第1項の規定に基づく告示である。「都市計画の告示」とも呼ばれる。

都市計画の告示は、詳細な都市計画の決定手続を経た後に最終的に告示されるものである。 都市計画の告示のあった日から、都市計画が効力を生ずることとされている(都市計画法第20条第3項)。

また、この都市計画の告示のあった日から、都市計画施設の区域内の制限、市街地開発事業の施行区域内の制限、市街地開発事業等予定区域の区域内の制限などが適用されるという効果が生ずる。

都市計画事業

都道府県知事等の認可・承認を受けて行なわれる、都市計画施設の整備に関する事業および市街地開発事業をいう。

都市計画施設とは、都市計画で定められた道路、公園、下水道など。市街地開発事業とは、都市計画で定められた土地区画整理事業、市街地再開発事業、住宅街区整備事業などである。その施行者は原則として市町村であるが、一定の要件のもと、国の機関等が施行することもできる。

都市計画事業として認可・承認されると、

1.事業地内での建築、土地の形質の変更等に当たって許可が必要となること、2.事業地内の土地建物等の譲渡等に当たって届出を要し、事業の施行者がその土地建物等を先買いができること(買い取る旨の通知をすれば契約が成立する形成権である)、3.事業地内の土地について施工者に対して土地の買い取りを請求できること、4.土地収用法上、事業認定を受けたとみなされる(土地収用できる事業として認められる)こと

等の効果が生まれる。

都市計画施設

都市計画法第11条に掲げられている都市施設(道路、公園、水道、下水道など)に関して、その名称・位置・規模などが「都市計画」に定められたとき、その都市施設を「都市計画施設」と呼ぶ(都市計画法第4条第6項)。

都市計画施設の区域内の制限

都市計画の告示があった日から、都市計画で定められた都市施設の区域(※1)において適用される建築制限のこと。

1.趣旨
都市計画の告示(都市計画法第20条第1項)により都市施設の都市計画が正式に効力を生ずると、その都市施設の区域内では、近い将来において都市施設を実際に整備する工事等が実行されることとなる。
そこで、こうした将来の整備事業の実行に対して障害となる恐れのある行為(建築行為)は原則的に禁止しておくのが望ましい。このような理由により、都市計画の告示の日以降は、都市施設の区域では下記2.ら6建築制限が適用されるのである。
(なお、市街地開発事業の区域でも下記2.ら6同一の建築制限が行なわれる。「市街地開発事業の施行区域内の制限」参照)

2.建築制限のあらまし
都市計画の告示があった日以降、都市計画で定められた都市施設の区域において、建築物を建築するためには知事(指定都市等では市長)の許可が必要である(都市計画法第53条第1項)。この許可について次の点が重要である。
1)建築物の建築には許可が必要。ここで建築とは「新築、増築、改築、移転」を指す(都市計画法第4条第10項)。
2)土地の形質変更(宅地造成等)は許可が不要。工作物の建設も許可が不要。
)容易に移転除却ができる建築物や都市計画に適合した建築物については、知事(指定都市等では市長)は必ず建築を許可しなければならない(下記3.へ)。
4)軽易な行為などを行なう場合には、知事(指定都市等では市長)の許可は不要(下記4.へ)。
5)知事(指定都市等では市長)が指定した土地(これを「事業予定地」という)では、上記3)が適用されない(下記5.へ)
6)都市施設の都市計画に「施行予定者」が定められている場合には、さらに厳しい制限が課せられる(下記6.へ)

3.建築が許可される要件
都市計画で定められた都市施設の区域で適用される建築制限は、将来の都市施設の整備の事業において障害になるような建築を排除する趣旨であるので、障害にならない建築については知事(指定都市等では市長)は必ず許可をしなければならない。具体的には、次の1)または2)のどちらか一方に該当すれば必ず許可される(都市計画法第54条)。
1)都市計画に適合すること(※2)
2)建築しようとする建築物の主要構造部が木造・鉄骨造等(※3)で、階数が2階以下で地階を有しないものであり、かつ容易に移転しまたは除却できること

4.建築許可が不要とされる要件
管理行為、軽易な行為(※4)、非常災害のため応急措置として行なう行為、都市計画事業の施行として行なう行為については、建築の許可が不要である(都市計画法第53条第1項)。

5.事業予定地について
都市施設の区域内において、知事(指定都市等では市長)が指定した土地を「事業予定地」という(都市計画法第55条第1項)。この事業予定地では、上記3.の要件を満たす建築であっても不許可となる場合がある(詳しくは事業予定地内の制限へ)。

6.施行予定者が定められている場合について
都市施設の都市計画において「施行予定者」が定められている場合には、さらに厳しい制限が課せられる(詳しくは市街地開発事業等予定区域の区域内の制限へ)。

都市計画図

決定された都市計画を表示した図(計画図)をいう。

都市計画図は、縮尺2,500分の1以上の平面図(都市施設を整備する立体的な範囲を都市計画に定める場合にあっては、平面図および立面図・断面図のうち必要なもの)で、土地に関し権利を有する者が、自己の権利に係る土地が市街化区域または市街化調整区域のいずれの区域に含まれるか、地域地区等の一定の区域に含まれるかどうかを容易に判断することができるものでなければならないとされている。

また、都市計画図は、都道府県または市町村の事務所において公衆の縦覧に供されている。

都市計画の決定手続

都市計画を決定するための手続は、詳細に法定されている。具体的には次の通り。

1.都市計画の案の作成
都市計画の決定手続の第1段階として、都市計画の案を作成する。この時点で、都市計画の決定主体(都道府県または市町村)は、必要があると認める場合には、住民意見を反映させる措置(例えば公聴会の開催)を実施するものとされている(都市計画法第16条第1項)(※1)。

2.都市計画の案に対する意見書提出
都市計画の決定主体は、都市計画の案を2週間、公衆の縦覧に供する(都市計画法第17条第1項)。この2週間の期間内に、住民および利害関係人は意見書を提出できる(都市計画法第17条第2項)(※2)。

3.都道府県の決定手続
都道府県が決定主体であるときは、都道府県は関係市町村の意見を聴き、都道府県都市計画審議会の議決を経て、都市計画を決定する(※3)。

4.市町村の決定手続
市町村が決定主体であるときは、市町村は、市町村都市計画審議会(設置されていないときは都道府県都市計画審議会)の議決を経て、さらに知事と協議し同意を得て、都市計画を決定する。
注:市町村の都市計画は、原則的に知事との協議・同意が必要であるが、次の特例がある。 1)準都市計画区域における都市計画について:市町村は知事の意見を聴くだけでよい(知事との協議・知事の同意は不要である)(都市計画法第19条第5項)。
2)地区計画等について:市町村は「政令で定める地区施設の配置・規模等」についてのみ知事と協議し知事の同意を得ればよい(都市計画法第19条第3項))。

5.他の計画等との整合性
上記3.または4.で都市計画を決定する際に、その都市計画は、他の計画等との整合性を満たしたものでなければならない。具体的には次の通り。
1)都道府県が都市計画を決定する場合
全国総合開発計画・首都圏整備計画などの国土計画、地方計画に関する法律に基づく計画(公害防止計画を含む)、道路河川等に関する国の計画に適合することが必要である(都市計画法第13条第1項本文)。
2)市町村が都市計画を決定する場合
上記1)に加えて、都道府県の都市計画、市町村の建設に関する基本構想、市町村の都市計画に関する基本方針に適合することが必要である(都市計画法第15条第3項、第18条の2第4項)。

6.都市計画の告示
上記3.または4.で決定された都市計画を、都市計画の決定主体が正式に告示することにより、その告示の日から都市計画が効力を生ずる(都市計画法第20条第1項、第3項)。

都市計画の告示

都市計画の効力を発生させるための告示のこと。都市計画法第20条第1項の規定に基づく告示である。「都市計画決定の告示」とも呼ばれる。

都市計画の告示は、詳細な都市計画の決定手続を経た後に最終的に告示されるものである。 都市計画の告示のあった日から、都市計画が効力を生ずることとされている(都市計画法第20条第3項)。

また、この都市計画の告示のあった日から、都市計画施設の区域内の制限、市街地開発事業の施行区域内の制限、市街地開発事業等予定区域の区域内の制限などが適用されるという効果が生ずる。

都市計画法

都市計画に関する制度を定めた法律で、都市の健全な発展と秩序ある整備を図ることを目的として、1968(昭和43)年に制定された。

この法律は、1919(大正8)年に制定された旧都市計画法を受け継ぐもので、都市を計画的に整備するための基本的な仕組みを規定している。

主な規定として、都市計画の内容と決定方法、都市計画による規制(都市計画制限)、都市計画による都市整備事業の実施(都市計画事業)などに関する事項が定められている。

都市洪水想定区域

都市河川において、洪水予防の目標となるべき降雨が生じた場合に洪水(破堤、溢水による外水の流入)による浸水が想定される区域をいい、「特定都市河川浸水被害対策法」に基づいて国土交通大臣または都道府県知事が指定する。

都市洪水想定区域については、市町村地域防災計画において、浸水の発生または発生の恐れに関する情報の伝達方法、避難場所など、都市洪水が生じたときの円滑かつ迅速な避難の確保を図ることとされている。

なお、同様の降雨によって都市浸水(下水道等の排水施設や公共の水域に雨水を排出できないことによる内水による浸水)が想定されるとして指定される区域を「都市浸水想定区域」という。
内水排除によって河川水位が上昇するなど、都市洪水と都市浸水とは相互に影響を及ぼす関係にあることから、都市の浸水被害対策に当たっては両者を一体的に考えなければならない。

都市再開発方針等

都市再開発法等の規定に基づき、都道府県が定める方針のこと。

具体的には、次の1.から4.の方針を「都市再開発方針等」と総称している(都市計画法第7条の2第1項)。

1.都市再開発法による「都市再開発の方針」
2.大都市地域における住宅および住宅地の供給の促進に関する特別措置法による「住宅市街地の開発整備の方針」
3.地方拠点都市地域の整備および産業業務施設の再配置の促進に関する法律による「拠点業務市街地の開発整備の方針」
4.密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律による「防災街区整備方針」

都市再開発方針等は、すべての都市計画区域で定めるものではなく、都道府県が市街化区域内において、必要に応じて定めるとされている(都市計画法第13条第1項第3号、同法第15条第1項第3号)。
なお、都市計画区域のなかで、都市計画決定を行なう際には、この都市再開発方針等に即したものとしなければならない(都市計画法第7条の2第2項)(詳しくは都市計画の決定手続へ)。

都市再生機構

都市基盤整備公団と地域振興整備公団の地方都市開発整備部門を合併・改組して、「独立行政法人都市再生機構法」にもとづき平成16(2004)年7月に設立された独立行政法人。

その主要な業務は、大都市および地域社会の中心となる都市において、

1.市街地の整備改善の支援(宅地の造成、土地区画整理事業等を自ら実施することを含む)

2.賃貸住宅の供給の支援(敷地の整備譲渡を自ら実施することを含む)

3.都市基盤整備公団から継承した賃貸住宅等の管理等

を行なうことである。また、これらの業務の実施に当っては、できる限り民間の資金、経営能力および技術的能力を活用し、民間事業者との協力および役割分担が適切に図られるよう努めなければならないとされている。

都市再生整備計画事業

地域の歴史・文化・自然環境等の特性を活かしたまちづくりのために実施される事業で、社会資本整備総合交付金の交付対象となるものをいう。市町村が作成した都市再生整備計画に基づいて実施される。

都市再生整備計画事業として実施される事業は、道路・公園・下水道・河川・多目的広場等の施設を整備する事業、土地区画整理事業・市街地再開発事業等の面的整備事業、地域優良賃貸住宅・公営住宅の整備や住宅地区改良事業等、各種調査や社会実験等のソフト事業など、幅広い。

なお、都市再生整備計画においてまちづくりの目標とその達成状況を評価する指標を設定し、事業実施後に数値化された指標の達成状況を評価することとされている。

都市再生特別措置法

都市再生を図るための措置を定めた法律。2002(平成14)年に制定された。

この法律が定める主な制度は、次の通りである。

1.都市再生緊急整備地域
都市再生のために緊急・重点的に市街地の整備を推進すべき地域を政令で指定し、地域ごとに市街地の整備を推進するための方針(地域整備方針)を定める。

2.民間都市再生事業計画の認定・支援
民間事業者による都市開発事業であって、都市再生緊急整備地域における市街地の整備を緊急に推進する上で効果的であるなどの基準に適合する事業を認定し、認定事業の実施者に対して民間都市機構による金融支援等を行なう。

3.都市計画の特例
都市再生特別地区、民間事業者からの都市再生事業に係る都市計画の提案制度、都市再生事業に係る認可等の特例など、市街地を緊急・重点的に整備するための特例を創設する。

4.都市再生整備計画に基づく事業等に充てるための交付金の交付等、都市再生整備計画に基づく事業等を実施する市町村に対して、国が交付金を交付することなどを定める。

都市再生特別地区

都市計画において、用途地域等の規制の適用を除外して自由度の高い計画を定めることのできる制度、またはこの制度によって指定された区域をいう。

この制度は、都市再生を図るための措置の一つで、その対象となるのは、都市再生緊急整備地域(都市再生のために緊急・重点的に市街地の整備を推進すべき地域、政令で定める)の中で、都市の再生に貢献し、高度利用のための建築を誘導する必要がある区域として、都市計画で指定された区域である。

都市再生特別地区においては、
1.誘導すべき用途(用途規制の特例が必要な場合のみ)、容積率の最高限度(400%以上)および最低限度、建ぺい率の最高限度、壁面の位置の制限等を定める一方、 2.都市計画による用途制限、容積率制限、斜線制限、高度地区による高さ制限、日影規制について適用を除外することとされている。

都市施設

都市施設とは、道路、公園、上下水道など都市において必要となる公共的な施設のことである。

1.都市施設の種類
都市計画法では、都市施設として、次の11種類の施設を定めている(都市計画法第11条1項)。
1)道路、都市高速鉄道、駐車場、自動車ターミナルその他の交通施設
2)公園、緑地、広場、墓園その他の公共空地
3)水道、電気供給施設、ガス供給施設、下水道、汚物処理場、ごみ焼却場その他の供給施設または処理施設
4)河川、運河その他の水路
5)学校、図書館、研究施設その他の教育文化施設
6)病院、保育所その他の医療施設または社会福祉施設
7)市場、と畜場または火葬場
8)一団地(50戸以上)の住宅施設
9)一団地の官公庁施設
10)流通業務団地
11)電気通信事業用の施設その他(施行令第5条)

2.都市施設を定める基準
都市施設を都市計画で決定する際には、次の基準が設けられている。
1)市街化区域、区域区分が定められていない都市計画区域(いわゆる非線引き区域)では、必ず、道路、公園、下水道を定めなければならない(都市計画法第13条第1項第11号)。
2)住居系の用途地域内では、必ず義務教育施設を定めなければならない(都市計画法第13条第1項第11号)。ちなみに住居系の用途地域とは、第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域、第一種中高層住居専用地域、第二種中高層住居専用地域、第一種住居地域、第二種住居地域、準住居地域を指す。
3)都市施設は原則として都市計画区域内で定めるが、特に必要があるときは、都市計画区域の外で定めることもできる(都市計画法第11条第1項)。

3.都市施設を定める主体
都市施設を都市計画として決定する主体は、原則として「市町村」である。ただし、広域的見地から決定すべき都市施設、根幹的都市施設については「都道府県」が決定主体となる。 具体的には、国道、都道府県道、4車線以上の道路、流域下水道、産業廃棄物処理施設等は「都道府県」が決定する(都市計画法第15条第1項第5号、同施行令第9条第2項)。

4.建築の制限
都市計画として決定された都市施設(これを「都市計画施設」という)の区域では、都市施設を実際に整備する事業が進行するので、その整備の事業の妨げになるような建物の建築は厳しく制限される(詳しくは都市計画施設の区域内の制限へ)。

5.施行予定者を定めるとき
「一団地の住宅施設(ただし面積が20ha以上のものに限る)」、「一団地の官公庁施設」、「流通業務団地」については、都市施設に関する都市計画で「施行予定者」を定めることが可能である(都市計画法第11条第5項)。
都市施設に「施行予定者」を定めた場合には、原則として2年以内に都市計画事業の認可を申請しなければならない(都市計画法第60条の2)。
また、いったん施行予定者を定めた以上は、施行予定者を定めないものへと計画を変更することは許されない(都市計画法第11条第6項)。

都市低炭素化促進法

都市における社会経済活動に伴って発生する二酸化炭素の排出抑制、吸収作用の保全・強化等を促進するための法律。正式には「都市の低炭素化の促進に関する法律」といい、平成24(2012)年に制定された。

この法律は、低炭素まちづくり計画の策定、集約都市開発事業、樹木等管理協定、低炭素建築物の認定などについて定めている。

認定低炭素住宅は、この法律によって制度化されている。

都市法

都市空間の形成とその利用に関する規律を定める法律体系をいう。複数の法令の集合であって、「都市法」という法律が制定されてわけではない。また、具体的にどの法令が都市法を構成するかについてはいくつかの見方がある。

都市法は、近年発達してきた法分野であり、おおむね次のような法令群を含むと考えられている。

第一は、都市計画法、建築基準法などのような、主として都市空間の形成を公共的にコントロールするための法令群である。この分野には、街路等の都市施設、市街地再開発事業等の都市整備事業などに関する法令、都市景観の保全、都市の低炭素化等の都市環境に関する法令なども含まれる。

第二の分野は、都市活動を主として空間利用の視点からコントロールするための法令群である。住宅の供給・取引、建物管理、都市交通などに関する法令がこれに該当する。不動産に関する法令の多くや民法の相隣関係規定などもこの分野に含まれる。

第三の分野は、都市自治に関する法令群である。たとえば、市民参加、コミュニティ活動、安全確保などのような、都市に特有の公共性を律するための法令であり、地方自治制度と密接な関係にある。もっとも、この分野は都市空間との関係に濃淡があって、都市法に含めない考え方もある。

なお、歴史学(特に法制史)においては、「都市法」は、中世ヨーロッパの自治都市において発達した都市の特権や都市統治に関する法制度をさす用語であることに注意が必要である。

土砂災害警戒区域

急傾斜地の崩壊等が発生した場合に住民等の生命または身体に危害が生ずる恐れがあると認められ、警戒避難体制を特に整備すべきとして指定される土地の区域をいう。

その指定要件、手続きなどは、土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律(土砂災害防止法)で定められている。

土砂災害は、急傾斜地の崩壊、土石流および地滑りによって生じるとされるが、土砂災害警戒区域については、高齢者、障害者、乳幼児等の災害時要援護者の利用する施設に対する情報伝達方法を定める、土砂災害ハザードマップを配付して周知を徹底するなど、警戒避難体制が整備される。

なお、宅地建物取引業務における重要事項説明に際しては、取引する宅地建物が土砂災害警戒区域にあるときには、その旨を説明しなければならない。

土砂災害特別警戒区域

土砂災害警戒区域のうち、急傾斜地の崩壊等が発生した場合に建築物に損壊が生じ住民等の生命または身体に著しい危害が生ずる恐れがあると認められ、開発行為の制限や建築物の構造の規制をすべきとして指定される土地の区域をいう。

その指定要件、手続きなどは、土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律(土砂災害防止法)で定められている。

土砂災害特別警戒区域内においては、住宅地分譲等のための開発行為(特定開発行為)について許可を要する、居室を有する建築物の建築確認について土砂災害を防止・軽減できる構造であることが必要、建築物の安全な区域への移転等の勧告・支援などの措置が講じられる。

なお、宅地建物取引業務においては、特定開発行為について許可を受けた後でなければ当該宅地の広告、売買契約の締結等をしてはならず、また、重要事項説明に際しては特定開発行為の許可に関する概要を説明しなければならない。

土壌入換え

汚染土壌について、土壌の直接摂取による健康被害の恐れがある場合における土壌汚染の除去等の措置の一つ。

土壌を掘削して地表面を低くし、法定基準に適合する状態の土壌により覆うことである。「指定区域外土壌入換え」と「指定区域内土壌入換え」という2種類の方法がある。

土壌汚染状況調査結果報告書

土壌汚染対策法にもとづき土壌汚染状況調査を行なう場合には、調査の実施主体である土地所有者等は一定の期限までに知事に対して調査結果を所定の様式にもとづく報告書により報告しなければならない(土壌汚染対策法第3条および第4条、同法施行規則様式第一)。これを土壌汚染状況調査結果報告書という。

土壌汚染状況調査結果報告書の内容は、使用等されていた特定有害物質の種類、調査を行なった土壌汚染調査機関の名称などである。さらにこの報告書には土壌汚染調査機関が作成した調査結果を添付する。なおこの土壌汚染状況調査結果報告書は、土壌汚染が発見されない場合でも知事に提出しなければならない。

この土壌汚染状況調査結果報告書の提出期限は次のように法定されている。

1.有害物質使用特定施設に係る土地の調査の場合:有害物質使用特定施設の使用廃止から120日以内(同法第3条第1項、同法施行規則第1条)。
2.健康被害が生ずる恐れのある土地の調査の場合:知事が定めた期限内(同法第4条第1項、同法施行令第4条)。

土壌汚染状況調査に代わる知事の確認

土壌汚染対策法第3条第1項では、有害物質使用特定施設の使用が廃止されたとき、その施設を設置していた工場・事業場の敷地であった土地について、土地所有者等は土壌汚染状況調査を実施しなければならないと規定している。これを「有害物質使用特定施設に係る土地の調査」という(同法第3条第1項)。

しかしながら、知事の確認を受けた場合には、この調査を実施しなくてよいという調査義務の免除措置が設けられている。これを「土壌汚染状況調査に代わる知事の確認」という(同法第3条第1項但書)。
この知事の確認を受けることができるのは、「当該土地について予定されている利用の方法から見て土壌の特定有害物質による汚染により人の健康に係る被害が生ずる恐れがない」場合のみである。

これは具体的にはおおよそ次のような事例を指している(同法施行規則第12条第2項)。

1.有害物質使用特定施設に係る土地が、有害物質使用特定施設を廃止した後においても、引き続き工場・事業場の敷地として利用され、関係者以外の者が立ち入ることができない場合
2.有害物質使用特定施設を設置していた小規模な工場・事業場において、有害物質使用特定施設を廃止した後に、当該工場・事業場の事業者が当該工場・事業場の建物に居住している場合(近接して居住している場合を含む)

1.は関係者以外が立ち入る可能性がないので、一般人に健康被害が生ずる危険が少ない場合である。また2.は事実上、経営者の住居と工場・事業場が一体化していると認められる場合である。

上記1.2.に該当する場合には、知事に確認申請書を提出し、有害物質使用特定施設において使用等されていた特定有害物質の種類や、今後予定されている土地の利用の方法などを申請する必要がある(同法施行規則第12条第1項)。

土壌汚染状況調査の一部免除

土壌汚染対策法第3条第1項では、有害物質使用特定施設の使用が廃止されたとき、その施設を設置していた工場・事業場の敷地であった土地について、土地所有者等は土壌汚染状況調査を実施しなければならないと規定している。これを「有害物質使用特定施設に係る土地の調査」という(同法第3条第1項)。

しかしながら、一定の要件を満たす場合には、土壌汚染状況調査のうち土壌ガス調査と土壌溶出量調査が免除されるという特例措置が設けられている。これを「土壌汚染状況調査の一部免除」という。

具体的には次の要件をすべて満たしたとき、一部免除が行なわれる(同施行規則附則第2条)。

1.有害物質使用特定施設の使用が廃止されたとき、その施設を設置していた工場・事業場の敷地が300平方メートル以下であること
2.周辺に飲用の地下水の取水口などがなく、周辺の地下水が飲用に供されていないこと

従って、例えば敷地面積300平方メートル以下で、揮発性有機化合物を敷地内で使用していたクリーニング店があった場合、周辺で地下水を飲用に使用している事実がないならば、クリーニング店を廃業した場合においても、揮発性有機化合物に関する調査(=土壌ガス調査)はすべて免除されることになる。

この結果、このケースでは土壌汚染状況調査は一切行なわなくてよいことになるが、知事に対する報告義務までが免除されるのではないので、「施行規則附則第2条の経過措置が適用されるので、調査を行なわなかった」旨を記載した土壌汚染状況調査結果報告書を知事に提出する必要がある平成15年2月4日付環境省環境管理局水資源部長通達「土壌汚染対策法の施行について」)。

土壌汚染状況調査の実施主体

土壌汚染対策法第3条および第4条では、一定の場合に、土地所有者等に土壌汚染状況調査を実施することを義務付けている。
ここでいう土地所有者等とは、調査義務が発生した時点において土地を所有している者(または借地人など)を指している。土壌汚染対策法では、土壌汚染状況調査を実施するには、敷地への立入りや掘削が不可欠であるので、土地を使用する権限を持つ所有者・借地人が調査を実施するよう義務付けているということができる(注:平成15年2月4日付環境省環境管理局水資源部長通達「土壌汚染対策法の施行について」参考)。

なお、ほかの土地で発生した汚染が地下水を経由して自分の土地で土壌汚染を引き起こした場合であっても、自分の土地について調査を実施するためには自分で費用を負担しなければならない。

なお、土壌汚染対策法第4条の調査(健康被害が生ずる恐れのある土地の調査)に関しては、調査を命令すべき者を確定することができない場合(これは所有権の帰属に争いがある等の特殊な状況を指す)で、かつ調査を行なわないで放置することが著しく公益に反する場合には、その土地所有者等に費用を負担させて、知事がその土地所有者等に代わって調査を行なうことができるという規定がある(土壌汚染対策法第4条第2項)。

土壌汚染対策法ガイドライン

土壌汚染対策法が平成15年2月15日から施行されることに対応して、平成15年2月4日付けで、環境省環境管理局水資源部長が全国の都道府県と政令指定都市に対して示した通達のこと。

正式名称は「土壌汚染対策法の施行について」である。土壌汚染対策法施行規則を補うため、詳細な解釈基準が盛り込まれている。

土壌汚染対策法

有害物質による市街地の土壌汚染の状況を調査し、土壌汚染による健康被害を未然に防止するために制定された法律。平成15年2月15日より施行されている。

市街地の土壌汚染に関して、国は平成11年に環境基本法にもとづく「土壌・地下水汚染に係る調査・対策指針」を定めている。また、地下水経由の土壌汚染については水質汚濁防止法で規制し、ダイオキシン類による土壌汚染についてはダイオキシン類対策特別措置法が大きな役割をになっている。しかしながら、市街地の土壌汚染について包括的な規制を加えたのは、この土壌汚染対策法が初めてである。

土壌汚染対策法の概要は次のとおりである。

1.用語の定義
25種類の物質を特定有害物質と定義する。またそれらの物質を使用等する施設を、有害物質使用特定施設と定義する。

2.土壌汚染状況調査の義務付け
次の2つの場合に土地所有者等に対して土壌汚染状況調査を実施することを義務付ける。 1)有害物質使用特定施設に係る土地の調査
有害物質使用特定施設の使用を廃止した場合には、土地所有者等は使用廃止から120日以内に土壌汚染状況調査の結果を知事に報告しなければならない。これは特定有害物質を取り扱う施設が廃止された機会をとらえて、その機会においてのみ特定有害物質の土壌中の濃度を調査するという制度である。
2)健康被害が生ずる恐れのある土地の調査
土壌汚染により人の健康に被害が生じる恐れがあるときや、土地所有者等が上記1)の調査を実施する義務を怠ったときは、知事は土地所有者等に対して土壌汚染の状況を調査するよう命令することができる。

3.汚染が判明した土地に対する措置
土壌汚染状況調査の結果、汚染状態が法定基準に適合しない場合には、その汚染された土地の区域は知事によって汚染土地の指定を受け、都道府県または市町村の公報に掲載される。さらに汚染土地の指定を受けた土地は汚染土地の指定区域台帳に登載される。知事はこのような汚染土地に対して土壌汚染の除去等の措置を命令する場合がある。

このように汚染が判明した土地については厳しい措置が予定されているが、土壌汚染状況調査はあくまでも有害物質使用特定施設が廃止された時点においてのみ実施される調査(上記1))が原則であり、それ以外の調査(上記2))は極めて稀な例外に過ぎない。

また、上記1)の調査自体も実質的に免除される措置が複数設けられている(詳しくは土壌汚染状況調査に代わる知事の確認、土壌汚染状況調査の一部免除へ)。

なお土壌汚染対策法について、環境省は当初は少なくとも10年間は見直さない予定であったが、国会審議により「10年以内であっても適宜見直す」旨が付帯決議として決議されている。

土壌汚染対策法に基づく指定調査機関及び指定支援法人に関する省令

土壌汚染対策法において土壌汚染状況調査を行なうことができる土壌汚染調査機関について、その満たすべき基準等を定めた省令である(平成14年11月15日環境省令第23号)。
土壌汚染対策法第12条およびこの省令によれば、土壌汚染調査機関はおおむね次の基準を満たす必要がある。

1.債務超過となっていないこと


2.土壌汚染状況調査の業務を適確かつ円滑に遂行するために必要な人員を確保する能力を有していること

3.次のいずれかに該当する土壌汚染状況調査の技術管理者を置いていること
1)土壌の汚染の状況の調査に関し3年以上の実務経験を有する者
2)地質調査業または建設コンサルタント業(地質または土質に係るものに限る)の技術上の管理を司る者
3)土壌の汚染の状況の調査に関し1)または2)と同等以上の知識および技術を有すると認められる者

4.土壌汚染状況調査が不公正になる恐れがないものとして次の基準に適合すること
1)特定の者を不当に差別的に取り扱うものでないこと
2)土壌汚染状況調査の実施を依頼する者との取引関係その他の利害関係の影響を受けないこと
3)そのほか、土壌汚染状況調査の公正な実施に支障を及ぼす恐れのないこと

土壌汚染状況調査

土壌汚染対策法第3条および第4条によって土地所有者等に義務付けられている土壌汚染状況の調査のこと。

土壌汚染対策法では、揮発性有機化合物等の特定有害物質による汚染状況を把握し、健康被害を防止するために、次の2つの場合において土地所有者等に対して土壌汚染状況調査の実施を義務付けている。

1.有害物質使用特定施設の使用が廃止されたとき、その施設を設置していた工場・事業場の敷地であった土地について、土地所有者等は土壌汚染状況調査を実施しなければならない。これを有害物質使用特定施設に係る土地の調査という(同法第3条第1項)。ただし土壌汚染状況調査に代わる知事の確認を受けた場合には調査を実施しなくてよい(同法第3条第1項但書)。

2.都道府県知事は、上記1.以外の場合であっても、特定有害物質による土壌汚染により健康被害が生ずる恐れがある場合には、土地所有者等に対し、土壌汚染状況調査を実施することを命令することができる。これを健康被害が生ずる恐れのある土地の調査という(同法第4条第1項)。

なお、土壌汚染状況調査の方法は同法施行規則により詳細に法定されている。
上記1.および2.のどちらについても施行規則で定める方法により土壌ガス調査・土壌溶出量調査・土壌含有量調査のいずれか(または複数)を実施することとされている(同法施行規則第3~5条)。

土壌汚染調査機関

土壌汚染対策法第3条および第4条では、一定の場合に、土地所有者等に土壌汚染状況調査を実施することを義務付けているが、実際の調査に当たっては環境大臣が指定する者に調査をさせなければならない。このように環境大臣が指定する者を土壌汚染調査機関という。

法律上の正式名称は「指定調査機関」である。

土壌汚染調査機関の要件は「土壌汚染対策法に基づく指定調査機関及び指定支援法人に関する省令」によって法定されている。具体的には、一定の資格を有する技術管理者を置き、環境大臣の指定を受け、官報に公示されることなどが必要である(同省令第2条など)。

2003年2月時点では、全国で約900社が指定調査機関として環境大臣に指定されている。

土壌汚染の除去

汚染土壌について、地下水汚染を経由した健康被害の恐れがある場合、または土壌の直接摂取による健康被害の恐れがある場合における土壌汚染の除去等の措置の一つ。
「汚染土壌の掘削による土壌汚染の除去」と「原位置での浄化による土壌汚染の除去」の2種類がある。

土壌汚染の除去等の措置

土壌汚染状況調査の結果、その土地の土壌の特定有害物質による汚染の状態が、法定の基準に適合しないと認められる場合には、都道府県知事は当該土地の区域を、その土地が特定有害物質によって汚染されている区域として指定する必要がある(土壌汚染対策法第5条)。このようにして知事に汚染土地の指定を受けた土地は、汚染土地の指定区域台帳に搭載されることになる。

このような汚染土地については、土地所有者等が汚染を除去する措置を速やかに講じるべきであるが、そうした措置を土地所有者が講じない場合であって、健康被害が発生する恐れがある場合には、知事は土地所有者等に対して「土壌汚染の除去等の措置」を講じることを命令することができる(土壌汚染対策法第7条第1項)。

この命令を受けた場合において、土地所有者等が取るべき土壌汚染の除去等の措置は、土壌汚染対策法施行規則第24条から第27条に次のように定められている。

1.地下水汚染を経由した第一種特定有害物質による健康被害の恐れがある場合
土壌汚染の除去等の措置は「原位置封じ込め」「遮水工封じ込め」「土壌汚染の除去」のいずれかである。

2.地下水汚染を経由した第二種特定有害物質による健康被害の恐れがある場合
土壌汚染の除去等の措置は「原位置不溶化」「不溶化埋め戻し」「原位置封じ込め」「遮水工封じ込め」「遮断工封じ込め」「土壌汚染の除去」のいずれかである。

3.地下水汚染を経由した第三種特定有害物質による健康被害の恐れがある場合
土壌汚染の除去等の措置は「原位置封じ込め」「遮水工封じ込め」「遮断工封じ込め」「土壌汚染の除去」のいずれかである。

4.土壌の直接摂取による健康被害の恐れがある場合
土壌汚染の除去等の措置は原則的に「盛土」でよい。ただし50cmの盛土により生活上の著しい支障が出るような場合には「土壌入換え」を行なう。また、乳幼児が屋外で遊戯をする施設が設置されている場合には「土壌汚染の除去」を行なう。さらに土地所有者等が求めたときは、土壌汚染の除去等の措置は「舗装」または「立入禁止」でもよいとされている。

土壌ガス調査

土壌汚染対策法第3条および第4条に定める「土壌汚染状況調査」の方法の一つ。

土壌汚染状況調査では、まず調査対象地について、調査実施主体(土地所有者等)が容易に入手できる範囲内で入手した情報にもとづいて、特定有害物質の過去の使用状況等を把握する。
その次に、特定有害物質の濃度を測定するために、特定有害物質の種類に応じて、土壌ガス調査・土壌溶出量調査・土壌含有量調査のいずれか(または複数)を実施することとされている(土壌汚染対策法施行規則第3~5条)。
このうち土壌ガス調査とは、トリクロロエチレン等の全部で11種類の揮発性有機化合物(=第一種特定有害物質)が存在する可能性がある事例において、それらの物質の濃度を測定する調査のことである。

土壌ガス調査は具体的にはおおよそ次の手順で実施される(平成15年2月4日付環境省環境管理局水資源部長通達「土壌汚染対策法の施行について」より要約)。

1.地表からおおむね80~100cmの地中において土壌ガスを採取し、第一種特定有害物質の量を測定する。

2.土壌ガス中に一定濃度以上の第一種特定有害物質が検出された場合には、土壌汚染が存在する恐れが最も多いと認められる地点において、深さ10mまでの土壌をボーリングにより採取し、土壌溶出量を測定するという追加調査の実施が必要となる(同施行規則第7条)。

なお、敷地面積が300平方メートル以下の工場・事業所の敷地(周辺の地下水が飲用に供されている等の状態にないものに限る)については、土壌汚染状況調査を行なう必要が生じた場合であっても、上記の土壌ガス調査は実施する必要がないとされている(同施行規則附則第2条、平成15年2月4日付環境省環境管理局水資源部長通達「土壌汚染対策法の施行について」)。

土壌含有量調査

土壌汚染対策法第3条および第4条に定める「土壌汚染状況調査」の方法の一つ。

土壌汚染状況調査では、まず調査対象地について、調査実施主体(土地所有者等)が容易に入手できる範囲内で入手した情報に基づいて、特定有害物質の過去の使用状況等を把握する。
その次に、特定有害物質の濃度を測定するために、特定有害物質の種類に応じて、土壌ガス調査・土壌溶出量調査・土壌含有量調査のいずれか(または複数)を実施することとされている(土壌汚染対策法施行規則第3~5条)。
このうち土壌含有量調査とは、鉛等の9種類の重金属等(=第二種特定有害物質)が存在する可能性がある事例において、それらの物質の濃度を測定する調査のことである。

この土壌含有量調査は具体的にはおおよそ次の手順で実施される(平成15年2月4日付環境省環境管理局水資源部長通達「土壌汚染対策法の施行について」より要約)。

1.地表から5cmの土壌と地表から5~50cmまでの土壌を採取し、2種類の土壌を混合する。
2.第二種特定有害物質の量を測定する。

土壌溶出量調査

土壌汚染対策法第3条および第4条に定める「土壌汚染状況調査」の方法の一つ。

土壌汚染状況調査では、まず調査対象地について、調査実施主体(土地所有者等)が容易に入手できる範囲内で入手した情報にもとづいて、特定有害物質の過去の使用状況等を把握する。
その次に、特定有害物質の濃度を測定するために、特定有害物質の種類に応じて、土壌ガス調査・土壌溶出量調査・土壌含有量調査のいずれか(または複数)を実施することとされている(土壌汚染対策法施行規則第3~5条)。
このうち土壌溶出量調査とは、鉛等の9種類の重金属等(=第二種特定有害物質)と有機リン化合物等の5種類の農薬等(=第三種特定有害物質)が存在する可能性がある事例において、それらの物質の濃度を測定する調査のことである。

土壌溶出量調査は具体的にはおおよそ次の手順で実施される(平成15年2月4日付環境省環境管理局水資源部長通達「土壌汚染対策法の施行について」より要約)。

1.地表から5cmの土壌と地表から5~50cmまでの土壌を採取し、2種類の土壌を混合する。
2.第二種および第三種特定有害物質の量を測定する。

なお、敷地面積が300平方メートル以下の工場・事業所の敷地(周辺の地下水が飲用に供されている等の状態にないものに限る)については、土壌汚染状況調査を行なう必要が生じた場合であっても、上記の土壌溶出量調査は実施する必要がないとされている(同施行規則附則第2条)。

都市緑地法

都市における緑地の保全や緑化の推進のための仕組みを定めた法律。

1973(昭和48)年に「都市緑地保全法」として制定され、2006年にその内容が大幅に改正されて現在の名称となった。

規定されている主な制度として、緑地の保全および緑化の推進に関する基本計画、緑地保全地域、緑化地域、緑地協定などがある。

都心居住

都市の中心部に居住空間を確保することをいう。対意語は「郊外居住」。

都心居住の効果として、

1.職住が近接した生活の実現
2.都市中心部への都市機能の集約
3.都市中心部の未利用地の活用
4.都市コミュニティの復活

などが期待されている。

都心居住推進のためには、賃貸住宅を含めた多様な住宅の供給、居住機能の充実を図るための既成市街地の整備(遊休土地の活用、防災・安全性の向上等)や福祉等の機能確保などが必要であると考えられている。また、都心居住の推進は、コンパクトシティを実現する中心的な手法の一つでもある。

土台

建物の最下部で、柱の荷重を受ける水平材のこと。

柱から受けた荷重は、土台を通じて基礎へと伝えられる。

土地家屋調査士

不動産の表示に関する登記の専門家。
不動産登記簿の「表題部」に登記すべき事項について登記申請を代理し、また土地の測量・家屋の調査を行なう。

具体的には、土地分筆登記、土地合筆登記、地目変更登記、地積更正登記、建物を新築した際の建物表示登記などの登記申請を代理し、これらの登記の前提としての現況調査・測量・土地の境界確定の立会い等も行なう。

土地区画整理組合

土地区画整理事業を行なう事業主体になることができるのは、個人、土地区画整理組合、都道府県、市町村、国土交通大臣、都市基盤整備公団等に限定されている(土地区画整理法第3条)。
このうち、土地区画整理組合とは、土地区画整理事業の施行される区域内の宅地所有者と借地権者が組合員となる組合であり、都道府県知事の認可によって設立される。

この土地区画整理組合を設立するには、区域内の宅地所有者と借地権者のそれぞれ3分の2以上が事業計画に同意することが必要である(土地区画整理法第18・19条)。

しかし、この土地区画整理組合がいったん設立されると、事業計画に同意した所有者・借地権者だけでなく、事業計画に反対した所有者・借地権者も強制的に組合員とされる(いわゆる強制加入方式:土地区画整理法第25条)。

このように土地区画整理組合を設立することで、区画整理を迅速に実施できる仕組みとなっている。

土地区画整理事業

市街地を面的に整備するために、土地の区画形質の変更や公共施設の整備を行なう事業の一つで、土地区画整理法に従って実施されるものをいう。

この事業の実施によって、例えば、不整形な土地や袋地が解消され、道路や公園が整備されることとなる。

土地区画整理事業の特徴は、

1.権利変換による土地の交換・分合(換地)という手法を採用すること
2.新たに必要となる公共用地を土地所有者が平等に提供するという仕組み(減歩)によって生み出すこと

である。

また、事業によって宅地の評価が増価するが、その一部を事業に充てるという受益者負担の考え方が取り入れられていることも大きな特徴である。

日本においては、農地から市街地への土地利用の計画的な転換、大震災後の市街地復興、街路網の整備などの手法として多用されてきた。

土地区画整理法

土地区画整理事業を実施するために必要な事項を定めた法律で、1954(昭和29)年に制定された。この法律制定以前は、土地区画整理事業は、旧都市計画法または特別都市計画法の規定によって実施されていた(「土地区画整理事業」についての詳細は、当該用語を参照)。

土地区画整理法には、

1.個人施行者、土地区画整理組合など事業施行者の要件等
2.事業計画
3.事業に伴う権利制限、損失補償等
4.換地処分その他の権利調整等の手続き

などが規定されている。

土地再評価法

金融機関・一定の要件を満たす株式会社・上場会社について、棚卸資産を除く事業用の土地の全部(建物は対象外)を再評価し、その土地評価益(または土地評価損)を貸借対照表に計上することを可能にした法律。正式名称は「土地の再評価に関する法律」。

土地再評価法は、平成10年3月に議員立法で3年間の時限立法として成立し、平成13年3月に期限を約1年延長され、平成14年3月31日まで適用されていた。

この土地再評価法では、金融機関や会社が所有する事業用の土地を「すべて」再評価することが必要とされており、個々の土地の評価損・評価益を合計したものが、貸借対照表に計上される。

その際、全体を合計した評価益(または評価損)は、当期利益には計上されない。従って、仮に多額の評価益が発生したとしても、再評価を行なった年度については評価益にかかる実際の税負担は発生しない。

このように土地再評価法は、主に金融機関や事業会社の資本を貸借対照表上で増強することに狙いがあり、金融機関や業歴の長い上場事業会社・上場不動産会社を中心に、1,000社以上がこの法律にもとづく土地再評価を実施し、資本の増強を実現した。

この法律にもとづき、事業用土地の全体について評価益が発生した場合、貸借対照表では、資産の部では「土地」の価額を増額し、資本の部には「再評価差額金」を計上する。 また、負債の部には「繰延税金負債」が計上される。この「繰延税金負債」とは、事業用土地を将来売却した場合に発生するであろう税負担の見込み額のことであり、将来の土地売却に備えて先取りして計上するものである。

例えば、ある会社の事業用土地全部の過去の取得価額の合計が100億円、再評価した場合の事業用土地全部の評価額が150億円、評価益に対する税率(見込み)が40%であるとすると、次の項目が貸借対照表に新たに計上されることとなる。

資産の部:土地50億円(土地の再評価による評価益)
負債の部:繰延税金負債20億円(50億円×40%)
資本の部:再評価差額金30億円(50億円×60%)

このようにして再評価による評価益のうち30億円が資本に計上され、資本が増強されるのである。

土地再評価法において土地を再評価する場合には、土地の「時価」をどのように算出するかが問題となるが、再評価の方法は政令により各金融機関・会社が次のいずれかのうちから選択できるものとされていた。

1.近隣の地価公示価格に合理的な調整を行なって算定する方法
2.近隣の都道府県基準地価格に合理的な調整を行なって算定する方法
3.固定資産税評価額に合理的な調整を行なって算定する方法
4.路線価(地価税法の時価)に合理的な調整を行なって算定する方法
5.不動産鑑定士等が行なう鑑定評価による方法

なお、土地再評価を行なった金融機関・会社についても、2005年度から減損会計が適用される予定であるので、減損会計により事業用土地の評価額の切下げが必要となった場合には、再評価後の土地価額を基準として評価額の切下げが実施されることとなる(「減損会計」「投資不動産」参照)。

土地収用

公共の利益となる事業の用に供するため土地を必要とする場合において、その土地を収用(所有権などを強制的に取得すること)、または使用することをいう。

そのための要件、手続等やそれに伴う損失の補償などについて規定するのが「土地収用法」である。

土地収用の手続きは、大きく二つに分かれる。

第一は、事業の認定であり、当該事業が土地収用することのできる事業であると認められるための手続きである。事業の認定は、事業を行なおうとする者(起業者)の申請によって国土交通大臣または都道府県知事が行なうが、認定を得るには、

1.事業の内容が法律で定められた収用適格事業であること

2.起業者が事業を遂行する十分な意思と能力を有すること

3.事業計画が土地の適性かつ合理的利用に寄与すること

4.土地を収用、使用する公益上の必要があること

という要件を満たさなければならない。

第二は、収用の裁決であり、実際に収用または使用するための手続きである。原則として起業者の申請によって都道府県の収用委員会が裁決(審査して決定)する。これによって、起業者は土地を収用または使用する法的な地位を得るとともに、損失の補償額が決定される。

なお、実際には、大部分の土地取得は、起業者と土地所有者等との任意の交渉(用地交渉)によって行なわれる。

土地台帳付属地図

登記所に備え付けられている「公図」の正式名称。

公図は本来、明治初期に行なわれた租税徴収のための簡易な土地測量図が原型になっているといわれている。その後明治25年に「土地台帳付属地図」という名称が付けられ、それ以降、登記所が保管してきた。このような歴史から分かるように、名前は「おおやけの地図」であっても、実際には明治時代の未熟な測量技術で作成された「土地台帳付属地図」をそのまま使用しているので、土地の形状や土地同士の位置関係が誤っていることが少なくない。

そこで、政府は正しい土地の地図を作成するために、昭和26年以降、国土調査法に基づいて全国各地で「地籍調査」を実施している。この地籍調査は土地の形状や土地同士の位置関係を最新の技術で測量する調査であり、こうして作られた正確な地図は登記所に送付され、これも「公図」として一般に閲覧されている。

従って、一口に「公図」といっても、明治時代に作られた不正確なものと、昭和26年以降に作られた極めて正確なものという2種類が存在していることになる。 しかも、地籍調査は都道府県や市町村が主導して行なっているが、市街地では調査が非常に困難であるため、市街地での地積調査は現在でもほとんど進行していない。このため、市街地を管轄する登記所には、明治時代に作られた不正確な公図が備え付けられていることが非常に多いのである。

このため、土地の売買にあたっては公図のみを信頼するべきではないといわれている。 ちなみに昭和34年以降は、土地の表示登記や分筆登記を申請する際に、「地積測量図」の添付が義務化されたので、もし対象となる土地に「地積測量図」がすでに存在しているのならば、この「地積測量図」を登記所で閲覧することが望ましい。

土地賃借権

土地賃貸借契約にもとづいて、土地を賃借する権利のこと。

土地賃借権と地上権はよく似ているが、次のような違いがある。

1.土地賃借権は債権だが、地上権は物権である
2.土地賃借権は、土地所有者の承諾を得なければ、他人に譲渡することができない。
3.土地賃借権は、ほとんどの場合、土地登記簿に登記されない。

土地登記簿

一筆の土地ごとに作成される登記記録のこと。

土地の区画形質の変更

都市計画法における開発許可の対象となる宅地造成等のこと。

1.趣旨
都市計画法では、無秩序な開発を規制するために開発許可の制度を設けているが、その開発許可の対象となるのが、「土地の区画形質の変更」である。
「土地の区画形質の変更」とは、宅地造成だけでなく、道路の新設などを伴う土地区画の変更、農地から宅地への変更などを含む広い概念である。ただし、建築確認をうけた建築工事に伴って掘削や基礎打ちをすることは含まれない。

2.具体的な内容
「土地の区画形質の変更」の具体的な定義は、各自治体の条例などで定められているが、一般的には「土地の区画形質の変更」には次の3種類の行為が含まれると解釈されている。
1)土地の「区画」の変更
土地の区画を形成する公共施設(道路・水路など)を新設・廃止・移動することにより、土地の「区画」を変更すること。
2)土地の「形」の変更
土地の盛土・切土により、土地の形状を変更すること。
3)土地の「質」の変更
宅地以外の土地(農地・山林など)を、宅地にすること。

単に土地登記簿上で土地を合筆もしくは分筆することは、 「土地の区画形質の変更」には含まれない。また、建築工事と一体と認められる基礎打ちおよび土地の掘削も「土地の区画形質の変更」には含まれない。

「土地の区画形質の変更」の具体的な定義は、各自治体の「開発指導要綱」で定められている場合が多い。また各自治体の条例で定める場合もある。

土地の試掘等の許可(土地収用法における~)

土地収用法において、事業認定申請書を提出する以前に、収用者(起業者)は、都道府県知事の許可にもとづいて、他人の占有する土地に立ち入ることができる。この都道府県知事の許可を立入の許可という。

この立入の許可を受けた起業者(またはその委任を受けた者)が、当該土地の試掘等を行なおうとする場合に、土地所有者等の同意が得ることができないときは、土地の所在地を管轄する都道府県知事の許可を受けて当該土地に試掘等を行なうことができる。これを「土地の試掘等の許可」という(土地収用法第11条)。

この許可によって、試掘等を行なおうとする者は、試掘等を行なおうとする日の3日前までに、所有者および占有者に通知しなければならない。

土地の保全義務

土地収用法では、収用手続が公益上必要やむを得ないものであることを大臣・知事が認定する手続を「事業認定」という(土地収用法第16条)。

この事業認定がなされた旨の告示(事業認定の告示)の日からは、事業を施行する土地(起業地)についての土地の形質の変更を行なうことが原則的にできなくなる(土地収用法第28条の3第1項)。これを「土地の保全義務」という。

この土地の保全義務により、何人といえども、事業認定の告示の日以降は、起業地について明らかに事業に支障を及ぼすような形質の変更をしてはならないとされる。

ただし、「都道府県知事の許可を受けたとき」はこの限りでない。
この知事の許可には、

1.土地の形質の変更について起業者の同意がある
2.土地の形質の変更が災害の防止その他正当な理由に基づき必要があると認められる

という要件のいずれかを満たすときに許可するものとされている(土地収用法第28条の3)。

土地利用基本計画/p>

都道府県が定める土地利用に関する計画。

土地利用基本計画では、都市地域、農業地域、森林地域、自然公園地域、自然保全地域の5種類の地域区域が行なわれる。
土地利用基本計画は、知事が市町村長の意見を聴き、国土交通大臣の同意を得て作成するととされている(国土利用計画法第9条)。

土地利用審査会

国土利用計画法第39条に従って都道府県に設置される有識者7名からなる委員会。

規制区域の指定を事後承認すること、注視区域・監視区域の指定について知事に意見を述べるという役割がある(国土利用計画法第12条・第27条の3・第27条の6)。

また、規制区域内の土地取引の許可、注視区域・監視区域での勧告について意見を述べるなどの権限も持ち、国土利用計画法による土地取引の規制において実質的に大きな権限を有している(国土利用計画法第16条・第27条の5・第27条の8)。

トップライト

天窓ともいう。

屋根に設けられる窓のこと。天井からの採光のために作られる。
壁面の窓に比べて、3倍の採光効果があるとされている。

都道府県自然環境保全区域

都道府県は、自然環境を保全する必要性が特に必要な地域を「都道府県自然環境保全地域」に指定することができる(自然環境保全法第45条)。 「都道府県自然環境保全地域」は自然公園の区域を含まない。

「都道府県自然環境保全地域」に指定されると、建築物の建築、工作物の建築、宅地造成、海底の形状変更、土石採取、特別地区内の河川湖沼の水位・水量に影響を及ぼすような行為をする場合には、30日以上前に知事へ届出をすることが必要となる。

都道府県地価調査

都道府県地価調査は、国土利用計画法による土地取引の規制を適正に実施するため、国土利用計画法施行令第9条にもとづき、都道府県知事が毎年9月下旬に公表する土地評価である。

評価の対象となるのは全国の約3万地点の「基準地」である。都道府県地価調査では、毎年7月1日を基準日として各基準地につき1名以上の不動産鑑定士等の鑑定評価を求め、これを審査・調整し、毎年9月下旬に公報する。この公報された価格を「基準地価」という。

このように都道府県地価調査は、地価公示から半年後の地価を評価するものであるので、地価の変動を速報し、地価公示を補完する役割を担っている。

都道府県立自然公園

都道府県は、傑出した自然の風景地(海中を含む)を「都道府県立自然公園」に指定することができる(自然公園法第41条)。

「都道府県立自然公園」に指定されると、建築物の建築、工作物の建築、宅地造成、海底の形状変更、土石採取、特別地区内の河川湖沼の水位・水量に影響を及ぼすような行為をする場合には、30日以上前に知事へ届出をすることが必要となる。

届出対象区域(特定大規模災害復興における~)

異常で激甚な非常災害によって被災した地域においては、復興計画に基づき復興を図るための事業(復興整備事業)が実施されるが、その事業区域のうち一定の行為をなす場合に届出義務が課される区域をいう。「大規模災害からの復興に関する法律」に基づき被災市町村が指定し、公示される。

届け出なければならないのは、届出対象区域内における土地の区画形質の変更、建築物などの工作物の新築、改築又は増築等であり、着手30日前までに届け出なければならない。この場合に、復興整備事業の実施に支障となる恐れがあるときは、届出行為に関して設計の変更などが勧告されることがある。

届出対象区域における届出義務は、宅地建物取引の営業における重要事項説明の対象とされている。

戸袋

雨戸を開けた際、収納するための造作物のこと。

徒歩所要時間の表示

不動産広告における距離の表示方法の一つで、一定の規則にもとづいて算出した主要施設から広告物件までの徒歩による所要時間をいう。

不動産の表示に関する公正競争規約では、実際のものよりも短いと誤認されるおそれのある表示を禁止しており、徒歩による所要時間は、道路距離80mにつき1分を要するものとし、1分未満は切り上げて算出すべきとされている。また、信号待ちや坂道、歩道橋等による影響は考慮しないのが通例である。

なお、主要施設としては、鉄道駅、最寄のバス停留所、学校などを用いることが多い。

土間

一般に屋内の玄関部分を地面のまま、あるいは粘土に漆喰を混ぜて叩き込んだ三和土(たたき)で仕上げた土足空間をいう。

コンクリートやタイル貼りした床面のケースなども土間と称するようになった。

留置権

ある人が他人の物を占有していて、しかもその物に関係する債権を有しているときは、その人はその物を、債権の担保とするために、占有しつづけることができる。
この権利を「留置権」という(民法第295条)。

ドライエリア

地下室がある建物において、建物の周囲の地面を深く掘り下げて作った「からぼり」のこと。

目隠しとして、また雨水の浸入を防ぐため、地上部に腰壁が設けられていることが多い。

建築基準法では、衛生上の要請から地下室にはこのドライエリア(からぼり)を設けることを原則として必要としている(建築基準法29条)。

トラス構造

部材を三角形を基本としてピンで結合した構造をいう。ピン結合であるため部材を曲げる力(モーメント)が発生せず、三角形を基本とするため形が安定するという特徴がある。
小屋組、トラス橋、鉄塔は、トラス構造による典型的な構築物である。また、軽量で曲げに強い構造を実現できるため、三次元構造によるドームや耐震化のための補強手法など、幅広く活用されている。

トラス構造

部材を三角形を基本としてピンで結合した構造をいう。ピン結合であるため部材を曲げる力(モーメント)が発生せず、三角形を基本とするため形が安定するという特徴がある。
小屋組、トラス橋、鉄塔は、トラス構造による典型的な構築物である。また、軽量で曲げに強い構造を実現できるため、三次元構造によるドームや耐震化のための補強手法など、幅広く活用されている。

トラップ

水により管路中の空気の流通を遮断することを水封というが、この水封により汚染物質の流入を阻止するための器具をトラップという。

下水や排水管などから悪臭や汚染された空気が逆流するのを防ぐため、管部をS型、P型、U型などに曲げて使う。防臭弁ともいう。

トランクルーム

分譲マンションにおいて、区分所有者が利用するために、各住戸とは別に設置された小型の倉庫のこと。

区分所有者が各住戸を購入する際に、同時にトランクルームを購入する場合もあれば、区分所有者はトランクルームを所有せず、毎月使用料を支払う場合もある。

トリクロロエチレン

揮発性有機化合物の一つ。金属や機械部品の洗浄剤として非常に多用されており、精密機械工場などでの土壌汚染の主犯となることが多い。比重が1.4と水より重いため、土壌中に漏れ出した場合は、長く土壌中に残留し、広汎な地下水汚染を起こす傾向がある。
土壌汚染対策法では、このトリクロロエチレンを特定有害物質に指定し、トリクロロエチレンによる土壌汚染を規制している。

取消し

一定の法律行為を遡って無効にすることをいう。

行為が取り消されると、その行為は初めから効果がなかったとみなされる。

取消しが認められる行為は、制限能力者(未成年者・成年被後見人・被保佐人・被補助者)の行為や、詐欺・強迫によってした意思表示であり、取り消しできる者は本人等に限定される。行為が取消されると、例えば売買契約は無効であるから、目的物の取得や代金の収受は不当利得となり、返還の義務が生じる。この場合、制限能力者については、現に利益を受ける限度で返還すればよい(すでに費消したものなど、もはや現に利益をもたらしていないものは返さなくてよい)とされる。また、取消しの効果は第三者に対抗できる。ただし、詐欺による取消しについては善意の第三者には対抗できない。

なお、取り消すことのできる行為については、追認によって行為を有効に確定することができる。取消権は、追認をすることができるときから5年間行使しないとき、または行為の時から20年を経過したときは、時効によって消滅する。

「取消し」に対して、行為のときに遡らない無効の意思表示を「撤回」と呼んで区別する。

取下(不動産登記における~)

不動産登記の申請後において、申請情報・添付情報に不備があったことが判明した場合に、登記官は、申請人に電話等で連絡して不備を直すように指示することができる。このようにして申請後に申請人が不備を直すことを「補正」という。 申請人がこの「補正」ができなかった場合には、申請人は不動産登記申請自体を撤回することができる。これを「取下」という。

申請人が取下を希望する場合、オンライン申請の場合には、取下もオンラインで行なうこととされている(窓口に出頭しても取下できない)。
書面申請の場合には、登記所の窓口に出頭して取下をすることとされている。
なお、郵送申請の場合には、取下を郵送ですることはできず、必ず登記所の窓口に出頭して取下する必要がある。

取締規定

行政上の目的から、一定の行為を禁止し、または制限する規定のこと。

例えば、営業免許を受けないタクシー営業を禁止する道路運送法の規定は取締規定である。 取締規定は本来、行政上の目的にもとづくものであるので、取締規定に違反したとしても、行政上の罰則の対象とはなるが、契約の効力までが否定されるものではない。従って、営業免許を受けないタクシー営業であっても、運賃の請求は認められる(判例)。

しかしながら、取締規定であっても、それに違反する契約の効力が否定される場合もある。これは危険物の取締のように、契約の効力を無効とすることが取締上必要とされる場合である。

取次

私法上の概念で、自己の名をもって、他人のために(経済的な効果が他人に帰属するように)法律行為をなすことを引き受ける行為をいう。商行為の一つで、問屋(物品の売買を行なう)や運送取扱人(物品の運搬を行なう)はこれに該当する。また、取次契約は役務提供型契約である。

取次の法律的な性格は、代理や委任に類似するが、一定の場合には自らが取引の相手になること(介入権)が認められていること、問屋においては自ら債務を履行する義務を負うこと、運送取扱人においては運送品滅失等について損害賠償責任を負うことなどの特徴がある。

取引一任代理等

宅地建物の取引の代理・媒介において、取引の判断を一任され、それにもとづき取引の代理・媒介を行なうことをいう。

宅地建物取引業者が取引を代理・媒介する場合には、原則として取引案件ごとに代理・媒介契約を締結しなければならないため、取引一任代理等をなすことはできない。

しかしながら、不動産の証券化などに伴う、投資法人や信託財産受託会社からの資産運用の受託、特定目的会社や受託信託会社からの取引代理・媒介業務の受託については、その業務の円滑実施のため、国土交通大臣から取引一任代理等の認可を受ければ、個別の媒介契約は締結しなくてもよいとされている(取引一任代理等に係る特例)。

取引時確認

マネー・ロンダリングを防止するために、犯罪収益移転防止法に基づき、特定の事業者が取引する場合に実施が義務づけられている確認行為をいう。宅地建物取引業者も、宅地・建物の売買契約の締結またはその代理若しくは媒介をする場合には、取引時確認を実施しなければならない。

確認事項は、顧客の区分に応じて、本人特定事項、取引を行なう目的、職業または事業の内容、実質的支配者の全部または一部であり、確認の方法についても定められている。また、マネー・ロンダリングを防止する上で特に留意すべき取引(ハイリスク取引、「マネー・ロンダリング」を参照)においては、より厳格な確認が必要である。

なお、あわせて、本人確認記録の作成・保存、取引記録の作成・保存、疑わしい取引の届出も実施しなければならないとされている。

取引所(不動産の~)

取引が、確実、公平、透明になされるための機能を備えた組織が取引所である。取引所を通じた取引を「取引所取引」といい、そうではなく当事者が直接に交渉して行なうものを「相対取引」という。

不動産の取引は、そのための取引所が存在しないためすべて相対取引によって行なわれている。しかし、不動産流通業に対する信頼を確保・向上するために、取引所に類似する機能を発揮する仕組みが必要であるとして、その実現に向けた取組みが検討されている。

取引所の中心的な役割は、売り注文と買い注文とを突き合わせて取引を成立させ、決済させること(このような行為を「市場の開設」という)である。そしてそのためには、

1.継続的で大量な取引の場の提供(取引注文を集中することによって、注文の突合せを容易に行なうことを可能にする)
2.公正な価格形成(注文を公正・公平に突き合わせることによって、取引価格を形成する)
3.取引情報の公開(取引に関する情報を集約し、取引の透明性を維持するとともに市況等を的確に社会に伝える)
4.取引の監視(取引ルールを明定し、取引の公正さ等を監視し、取引紛争について審査・判定する)

という機能を確保しなければならない。

個別性が高く、個人情報と密着した不動産取引については、銘柄取引などができないため、このような取引所の機能を実現することは難しいと考えられてきた。しかし、不動産情報システムの整備・充実によって、不動産取引についても、取引所に類似した機能(ただし限定的である)を備える組織の整備が考えられるようになってきている。

取引事例比較法

不動産鑑定評価において、多数の不動産の取引事例をベースとして、対象不動産の価格を求める手法のこと。
取引事例比較法では、まず多数の取引事例を収集して適切な事例の選択を行ない、選択した取引事例について事情補正および時点修正を行ない、さらに選択した取引事例について地域要因の比較・個別的要因の比較を行ない、こうして求められた価格を比較考量し、これによって対象不動産の試算価格を求める。このような取引事例比較法による試算価格を「比準価格」という。

取引態様

不動産広告における宅地建物取引業者の立場(取引態様)のこと。

不動産の広告を規制する「不動産の表示に関する公正競争規約(表示規約)」によれば、不動産広告を行なう際には、不動産会社の取引態様が「売主」「貸主」「媒介」 「代理」のどれに該当するかを明確に表示しなければならないとされている。
ただし、「媒介」については「仲介」という言葉でもよいこととされている(不動産の表示に関する公正競争規約第15条第1号)。

取引態様

不動産広告における宅地建物取引業者の立場(取引態様)のこと。

不動産の広告を規制する「不動産の表示に関する公正競争規約(表示規約)」によれば、不動産広告を行なう際には、不動産会社の取引態様が「売主」「貸主」「媒介」 「代理」のどれに該当するかを明確に表示しなければならないとされている。

ただし、「媒介」については「仲介」という言葉でもよいこととされている(不動産の表示に関する公正競争規約第15条第1号)。

取引態様の明示

宅地建物取引業者が、取引の広告および取引の受注において、その取引態様を明示することをいう。

「取引態様」とは宅地建物の取引の形式をいい、

1.自己が契約の当事者となる(自己取引)、2.代理人として契約交渉等に当たる(代理取引)、3.媒介して契約を成立させる(媒介)

の3つに分かれる。

広告および取引の受注の際にそれに明示することは、宅地建物取引業者の基本的な義務である。取引態様に応じて、宅地建物取引業者の立場は、自己取引であれば自分が売主等、代理取引であれば自分は売主等の代理人であり、媒介であれば自分は契約当事者とならない、などという重要な違いが生じるからである。

また、取引形態が変われば、速やかに明示し直さなければならない。

どろ揚地

公図の上で地番が付されていない国有地であって、水路に沿って細長い形状をしているものをいう。

これは本来、水路のどろを揚げておくための場所だったものである。
どろ揚地を含む土地を取引する場合には、どろ揚地は国有地であるから、売買取引の前に、市町村に対して国有地払い下げの手続きを申請する必要があることに留意しなければならない。

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