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地域危険度

災害が生じた場合の危険性について地域ごとに評価した結果をいう。
ハザードマップ等に表示されているデータもこれに当たるが、広く知られているのは東京都が条例によって測定し公表している町丁目ごとの「地震に関する地域危険度」である。
東京都の地震に関する地域危険度は、建物倒壊、火災、避難のそれぞれについてその危険性を測定評価することによって、5段階にランク分けされている。
その測定・公表は、都内都市計画区域の町丁目を単位に、1975(昭和50)年から5年ごとに行なわれていて(毎回まったく同一の手法が採用されているわけではない)、地震に強い都市づくりの指標、震災対策事業を実施する地域の選択、地震災害に対する認識と防災意識の向上のために活用されている。

地域継続計画(DCP)

大震災時に、業務地区等において被災者や帰宅困難者を支援するための計画をいう。DCP(District Continuity Planning)と略称される。
その主要な内容は、非常食の備蓄、避難場所の確保、交通情報等の伝達提供などで、JR東京駅の周辺地区、丸の内地区等において検討されている。
DCPは、被災者や帰宅困難者を支援する役割を果たすだけでなく、救援活動や物資輸送などを円滑に実施することにも資すると考えられている。
なお、内閣府・中央防災会議の推計では、首都直下地震が発生した場合の帰宅困難者は最大で約650万人にのぼるとされる。

地域地区

都市計画において、土地利用に関して一定の規制等を適用する区域として指定された、地域、地区または街区をいう。
指定する地域地区の種類に応じて、その区域内における建築物の用途、容積率、高さなどについて一定の制限が課せられる。
地域地区の種類は、次の通りである。

1.用途地域
2.特別用途地区
3.特定用途制限地域
4.特例容積率適用地区
5.高層住居誘導地区
6.高度地区または高度利用地区
7.特定街区
8.都市再生特別措置法による都市再生特別地区
9.防火地域または準防火地域
10.密集市街地整備法による特定防災街区整備地区
11.景観法による景観地区
12.風致地区
13.駐車場法による駐車場整備地区
14.臨港地区
15.古都における歴史的風土の保存に関する特別措置法による歴史的風土特別保存地区
16.明日香村における歴史的風土の保存および生活環境の整備等に関する特別措置法による第一種歴史的風土保存地区または第二種歴史的風土保存地区
17.都市緑地法による緑地保全地域、特別緑地保全地区または緑化地域
18.流通業務市街地の整備に関する法律による流通業務地区
19.生産緑地法による生産緑地地区
20.文化財保護法による伝統的建造物群保存地区
21.特定空港周辺航空機騒音対策特別措置法による航空機騒音障害防止地区または航空機騒音障害防止特別地区

地域包括ケア

高齢者を地域単位で包括的に支援する仕組みをいう。要介護状態等になっても可能な限り住み慣れた地域や自宅で生活し続けるように、おおむね30分以内に駆けつけられる圏域で、個々人のニーズに応じて、医療・介護等のさまざまなサービスが適切に提供できるように地域の体制を構築するというものである。
提供が必要なサービスとして、介護保険サービス(介護予防、訪問介護など)のほか、高齢者向け住宅、生活支援(見守り、配食、送迎など)、医療系サービス(在宅診療、訪問看護など)、福祉・権利擁護サービス(法的後見、生活保護など)がある。これらを日常生活圏内でニーズに即して複合的に供給しなければならないが、コミュニティビジネスによってこれを担うなど、住宅居住と結びついたケアサービスの拡大・充実が必要だと考えられている。

地域防災計画

地方自治体が策定する防災に関する基本的な計画で、災害対策基本法に基づいて作成されている。
地域防災計画において定める事項は、災害の類型ごとに、予防・事前対策、応急対策、復旧・復興対策として行なうべき事項とその実施責任についてである。
計画においては、災害は次のように類型化されている。

1.自然災害:地震災害、津波災害、風水害、火山災害、雪害
2.事故災害:海上災害、航空災害、鉄道災害、道路災害、原子力災害、危険物等災害、大規模火事災害、林野災害

また、具体的な対策事項は災害の類型ごとに異なるが、例えば地震災害については、地域の実情などに応じて、
1)予防・事前対策:地震の想定、防災啓蒙活動、観測、防災訓練など
2)応急対策:情報の収集連絡、救急援助、消火、交通確保、避難収容、保健衛生、社会秩序の維持、応急復旧など
3)復旧・復興対策:方針決定、原状復旧、被災者支援、被災中小企業復興など
が記述されている。
なお、地域防災計画とは別に、行政機関や公共機関は、災害時にそれぞれの役割を果たすべく防災業務計画を策定している。
災害対策は、防災・救援・復旧・復興の各段階をたどるが、関係者の具体的な行動は、地域防災計画および防災業務計画に沿って実施されることとなる。

地域密着型サービス(介護保険法における~)

住み慣れた自宅や地域で生活が続けられるように、訪問、通い、宿泊などを組み合わせて柔軟な介護サービスを提供する仕組み。
市町村が地域を分けてサービス提供事業者を指定できるので、必要なサービスを偏りなく整備しやすい。

地域密着サービスは、介護保険法で次の6種類を定めている。
1.夜間対応型訪問介護
2.認知症対応型通所介護
3.小規模多機能型居宅介護
4.認知症対応型共同生活介護=グループホーム
5.地域密着型特定施設入居者生活介護=定員29人以下の小規模な有料老人ホームなど
6.地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護=定員29人以下の小規模な特別養護老人ホーム

6種類のサービスの中で、新制度として注目されているのが「小規模多機能型居宅介護」。これは、居宅要介護者が、その自宅において、あるいはサービス拠点へ通所・短期間宿泊することにより、介護、家事、日常生活の世話、機能訓練などを行ない、自宅で自立した生活を営む手伝いをするもの。
利用には登録が必要で、訪問や宿泊も組み合わせてサービスを提供、自宅での生活を支えていく。
全国小規模多機能型居宅介護事業者連絡会によると、小規模多機能型居宅介護の事業所数は2011年時点で約3,000ヵ所までに増えてきた。

地役権

地役権とは、他人の土地を自分の土地の利便性を高めるために利用することができるという権利である(民法第280条)。「通行地役権」などがある。

地階

次の2つの条件を満たす階をいう。

1.床が地盤面下にあるような階であること
2.床から地盤面までの高さが、床から天井までの高さの3分の1以上であること
(建築基準法施行令第1条第2号)

地価公示

最も代表的な土地評価である地価公示は、地価公示法にもとづき、国土交通省土地鑑定委員会が毎年3月下旬に公表する土地評価である。
地価公示では全国で選定された3万数千地点の「標準地」について、毎年1月1日時点を基準日として各標準地につき2名以上の不動産鑑定士等の鑑定評価を求め、その正常な価格を土地鑑定委員会が判定し、毎年3月下旬に公示する。この公示された価格を「公示地価」という。
地価公示によって評価された公示地価は、一般の土地取引価格の指標となるだけでなく、公共用地の取得価格の算定基準ともなっている。

地下室

地階に設けた室のことである。
建築基準法では、床面から天井までの高さの3分の1以上が平均地盤面より下にある部屋を「地下室」と呼んでいる。
例えば、地下室の床面から地下室の天井までの高さが2.4mであるとすれば、地下室の床面から地盤面までの高さを80cm以上にすれば、法律上は「地下室」であるということになる。
このように、地盤面から見れば「やや下にある1階部分」のように見える場合でも、法律上は「地下室」ということになる。
ただし、地下室に関する容積率の優遇措置を受ける場合には、地下室の天井が地盤面の上に出ている高さが1m以下であることが必要である。この場合には、地下室の床面から天井までの高さが2.4mであるとすれば、地下室の床面から地盤面までの高さは140cm以上にしなくてはならない。つまり、天井高の半分以上が地盤面より下に埋まっている状態となる。

地下水汚染の無過失責任

水質汚濁防止法では、特定の有害物質を含む水の排出や地下への浸透により、人の生命・身体に損害を与えた場合には、事業者に過失がない場合であっても、事業者に損害賠償の責任を負わせることとしている(水質汚濁防止法第19条~第20条の3)。
この無過失責任を定めた規定が適用される場面としては、有害物質を使用する工場・事業場が有害物質を含む水を公共用水域(河川・湖沼・沿岸等)に排出した場合と、地下に浸透させた場合がありうるが、公共用水域への水の排出により健康被害が発生する状況は今日ではほとんどないと考えられるので、主に地下への浸透により地下水が汚染された状況においてこの無過失責任の規定が実際に適用されると考えることができる。
この水質汚濁防止法の無過失責任の規定において重要な点は次のとおりである。

1.事業者に過失がなくても事業者に損害賠償責任が発生する。従って、被害を受けた者は、有害物質を含む水の地下への浸透と健康被害との間の因果関係を立証すれば、損害賠償を請求することが可能になる。ただし汚染発生源から離れた場所において、地下水の移動により健康被害が発生した場合には、この因果関係の立証は困難になるケースが多いと思われる。
2.水質汚濁防止法の無過失責任の規定は、健康被害についてのみ適用がある。従って地下水の汚染により土地の価格が低下する等の財産上の損害については、水質汚濁防止法は適用されないので、通常どおり民法の不法行為責任(民法709条以下)を追及することとなる。
3.有害物質とは、水質汚濁防止法に定める26種類の物質に限定されている(詳しくは「有害物質」へ)。従って、それ以外の物質による健康被害については通常どおり民法の不法行為責任(民法709条以下)を追及することとなる。

地下水の水質浄化の措置命令

特定施設を設置する工場・事業場が、有害物質を含む水を地下へ浸透させたことにより、健康被害の恐れが生じたときは、都道府県知事は相当の期限を定めて、地下水の水質の浄化のための措置をとることを事業者に命令することができる(水質汚濁防止法第14条の3)。この命令を「地下水の水質浄化の措置命令」と呼ぶ。
この地下水の水質浄化の措置命令は、平成8年の水質汚濁防止法の改正により新設された制度であり、平成9年4月1日から施行されている。

地下水モニタリング(水質汚濁防止法の~)

水質汚濁防止法によって都道府県知事が毎年度実施している地下水質の測定調査をいう。
全国の約1万2,000の井戸について実施されている。
この地下水モニタリングは、土壌汚染対策法に定める土壌汚染状況調査を実施する対象となる土地を確定するうえで重要な役割を担っている(詳しくは「健康被害が生ずる恐れのある土地の調査」)。
この地下水モニタリングは、次の3種類の調査で構成され、その結果は毎年公表されている。

1.概況調査
各地域の地下水質の状況を把握するための井戸の水質の調査。原則として前年度の対象井戸とは異なる井戸を調査する。
2.汚染井戸周辺地区調査
概況調査等によって発見された地下水汚染がある場合に、その汚染範囲の拡大・縮小を確認するために行なわれる調査。
3.定期モニタリング調査
汚染井戸周辺地区調査により水質汚染が確認された井戸に関して、汚染を継続的に監視するために行なう水質の調査。

地球温暖化対策地域推進計画

温室効果ガスの排出抑制のために地方公共団体が策定する計画で、地球温暖化対策の推進に関する法律に基づくものをいう。
この計画によって、地域の自然的、社会的条件に応じた総合的、計画的な施策が展開されている。例えば、一定規模以上の建築物の建築主に環境計画書の提出を義務付ける(東京都)、マンション広告等において温熱環境等の環境性能に関する表示を義務付ける(東京都)、北方型の住宅普及に関して補助を行なう(北海道)、高効率給湯器の設置経費に対する補助(岡崎市)などの例がある。

地区計画

都市計画において、それぞれの区域の特性にふさわしい良好な環境の街区を形成するために決定された計画をいう。

1.趣旨
都市計画法では適正な土地利用を実現するために、用途地域・特別用途地区をはじめとする多様な地域地区の制度を設けているが、都市化の進展の中で、不良な環境の地区が形成される恐れのあるケース等では、地域地区などの規制だけでは対応できない可能性がある。
そこで、特定の地区について土地利用規制と公共施設整備(道路、公園などの整備)を組み合わせてまちづくりを誘導する制度が必要となった。このような目的のために1980年に創設されたのが、地区計画制度である。

2.地区計画の決定
地区計画は都市計画の一つであるので、都市計画の決定手続により市町村が決定する。
具体的には次の1)または2)に該当する土地の区域について地区計画が定められる。

1)用途地域が定められている土地の区域
2)用途地域が定められていない土地の区域のうち次のいずれかに該当するもの
ア.市街地の開発などの事業が行なわれる、または行なわれた土地の区域
イ.建築物の建築・敷地の造成が無秩序に行なわれ、または行なわれると見込まれる土地の区域で、公共施設の整備の状況などから見て不良な街区の環境が形成される恐れがあるもの
ウ.優れた街区の環境が形成されている土地の区域

3.地区計画の内容
地区計画に関する都市計画では、地区計画の種類、名称、位置、区域、面積の他、次の事項を定める。
1)地区計画の目標
2)区域の整備、開発および保全に関する方針
3)地区整備計画(詳しくは4.へ)
4)再開発等促進区(詳しくは下記5.へ)

4.地区整備計画
地区整備計画とは、地区施設(主として街区内の居住者等の利用に供される道路・公園・緑地・広場などの施設のこと)、建築物等の整備、土地の利用に関する計画である。
地区整備計画では道路・公園などの整備、建築物等の用途制限、容積率の制限、建ぺい率の制限、敷地面積の最低限度などを詳細に規定することが可能である。従って、地区整備計画はまちづくりのプランであるということができる。
なお、地区計画に関する都市計画では、地区整備計画を定めることができない特別の事情がある場合には、地区計画の区域の全部または一部について、地区整備計画を定めなくてもよいものとされている。地区計画の区域の一部についてのみ地区整備計画を定める場合は、その一部区域をも都市計画に定める必要がある。

5.再開発等促進区
地区計画の区域の内部において、市街地の再開発等を進める場合には、地区計画に関する都市計画において再開発等促進区を定めることができる。再開発等促進区では特別な事項をも定めるものとされている(詳しくは再開発等促進区へ)。

6.地区計画の区域内における届出制度
地区整備計画が定められている地区計画の区域では、土地の区画形質の変更、建築物の建築を行なう場合には、その行為に着手する日の30日前までに市町村長に届け出なければならない。
また地区整備計画において、用途の制限、建築物等の形態の制限、建築物等の意匠の制限が規定されている場合には、それらを変更する行為も30日前の届出が必要である。

地区計画等

特定の地区の特性を反映した市街地等を形成するするための計画で、都市計画において決定されたものをいう。
地区計画等には次の5種類の計画がある。

1.地区計画
2.密集市街地整備法による防災街区整備地区計画
3.地域における歴史的風致の維持及び向上に関する法律による歴史的風致維持向上地区計画
4.幹線道路の沿道の整備に関する法律による沿道地区計画
5.集落地域整備法による集落地区計画

このうち、最も一般的なものは「地区計画」である。地区計画は、地域住民の意見を反映しながら、それぞれの地区の特性に応じたきめ細かなまちづくりを実施し、良好な環境を実現するための計画である(詳しくは地区計画へ)。
「防災街区整備地区計画」は、阪神・淡路大震災への反省から、防災機能が不十分な密集市街地について防災施設を整備し、火災・地震による延焼の被害を軽減し、避難経路を確保するようなまちづくりを誘導するための計画である。
「歴史的風致維持向上地区計画」は、地域におけるその固有の歴史および伝統を反映した人々の活動とその活動が行なわれる歴史上価値の高い建造物およびその周辺の市街地とが一体となって形成してきた良好な市街地の環境を維持向上するための計画である。
「沿道地区計画」は、幹線道路の沿道で道路交通騒音の被害を軽減するとともに、商業その他の幹線道路の沿道としてふさわしい業務の利便を増進するための計画である。
「集落地区計画」は、都市計画区域内の農業振興地域にある集落について、営農と居住の調和の取れた居住環境と適正な土地利用を実現するための計画である。

地区整備計画

地区計画の区域において定められる、道路・公園の整備、用途の制限などに関する具体的な計画。

1.趣旨
地区計画は、特定の区域におけるまちづくりを誘導するために市町村が定める計画である(詳しくは地区計画へ)。この地区計画におけるまちづくりの具体的なプランが「地区整備計画」である(都市計画法第12条の5第2項)(注1)。

2.地区整備計画の内容
地区整備計画では下記に掲げる事項のうち、必要なものを定める(都市計画法第12条の5第6項、施行令第7条の4、施行令第7条の6、施行令第7条の7)。
1)地区施設(主として街区内の居住者等の利用に供される道路・公園・緑地・広場などの公共空地のこと)の配置および規模
2)用途の制限
3)容積率の最高限度または最低限度
4)建ぺい率の最高限度、
5)敷地面積または建築面積の最低限度
6)壁面の位置の制限、
7)壁面後退区域(壁面の位置の制限として定められた限度の線と敷地境界線との間の土地の区域のこと)における工作物の設置の制限
8)高さの最高限度または最低限度
9)形態・意匠の制限、垣・柵の構造の制限
10)現に存する草地樹林地等の保全に関する事項

ところで、市街化調整区域内の地区整備計画では「容積率の最低限度」「建築面積の最低限度」「高さの最低限度」を定めることはできない。

蓄電池

放電と充電の両方が可能な電池をいう。
電池は極と電解質で構成され、化学反応によって電流を発生させる(放電する)装置であるが、特定の極と電解質が組み合わさった場合には、放電とは逆方向に電流を流すことによって放電力が回復する(充電する)性質がある。
この性質を利用したのが蓄電池で、放電のみ行なう使い切り電池を一次電池と呼ぶのに対して、蓄電池を二次電池と呼んで区別する。
蓄電池には、電極と電解液の組み合わせに応じて、鉛蓄電池、ニッケル水素蓄電池、リチウムイオン二次電池などの種類がある。例えば、自動車のバッテリーには鉛蓄電池、家庭用蓄電池にはニッケル水素蓄電池が主に使われている。
家庭用蓄電池を利用すれば、住宅での太陽光発電や燃料電池による発電と、家電製品や電気自動車などの電力需要とを適切に調節する能力を高めることができると考えられている。

築年数

建物完成後の経過年数をいう。
通常、建物登記簿の表題部に記載された「登記原因及びその日付」をもとに判断できる。
一般に、築年数が古いほど、建物の老朽化や損傷、設備の陳腐化がより進行しているが、日常的な管理の状況や、リフォームの有無、マンションの大規模修繕の時期などによってその程度に大きな違いがある。
なお、不動産広告では、建築年月が表示されている。

知事免許

宅地建物取引業者が、都道府県知事から免許を受けていること。
宅地建物取引業を営もうとする者が、一つの都道府県内においてのみ事務所を設ける場合には、その都道府県の知事から免許を受けることが必要とされている(宅地建物取引業法第3条第1項)。この規定にもとづき、都道府県知事から免許を受けることを、一般に「知事免許」と呼んでいる。

地上権

建物や工作物を所有する目的で、他人の土地を使用する権利のこと(民法第265条)。
土地賃借権と地上権は非常によく似ているが、次のような違いがある。
1.土地賃借権は債権だが、地上権は物権である
2.地上権は、土地所有者の承諾がなくても、他人に譲渡することができる。
3.地上権を設定した土地所有者には登記義務があるので、地上権は土地登記簿に登記されているのが一般的である。である。

地上権等がある場合等における売主の担保責任

民法第566条の規定により売買契約における売主が負うべき無過失責任のこと。
1.売主の担保責任 民法では、売主が責任を果たさない場合には、買主は売主の債務不履行責任を追及できると定めている(民法第415条:損害賠償、民法第541条:解除)。
しかし、このような債務不履行責任を買主が追及できるのは、売主に帰責事由(故意または過失)がある場合だけである。 しかし、これでは買主の保護に欠け、売買契約への信頼性をそこなうことになりかねない。
そこでわが国の民法では、売主に帰責事由がない場合(すなわ売主が無過失である場合)であっても、一定の場合には売主が買主に対して責任を負うと定めている。このような売主の無過失責任が「売主の担保責任」である。
2.民法第566条による売り主の担保責任 売主の担保責任の一つとして、地上権等がある場合等における売主の担保責任がある(民法第566条)。 これは、買主が知らない地上権、対抗力のある不動産賃借権(下記4.参照)、地役権、留置権、質権が付着していた場合に、買主が売主に対して追及できる責任である。また、存在するはずの地役権が存在しない場合にもこの責任を追及できる。 民法第566条の内容は、具体的には次のとおり。
1)善意(地上権等があること等を知らなかった)の買主は、売主に対して、契約解除、損害賠償請求ができる。売主はたとえ無過失であったとしても契約解除・損害賠償請求を拒絶することができない。
(注:ただし契約解除は、地上権等があること等の事情が存在しなかったならば、買主が買わなかったであろう場合にのみ行なうことができる)
2)悪意の買主(地上権等があること等を知っていた買主)は、売主に対して、契約解除・損害賠償請求のいずれも行なうことができない。
(注:悪意の買主は民法第566条では権利を行使できないが、売主に故意過失がある場合であれば売主の債務不履行責任を追及することはできる)
3.権利を行使できる期間 上述の2.に挙げた民法566条による善意の買主の契約解除権・損害賠償請求権は、善意の買主が事情(地上権等があること等)を知った日から1年以内に行使しなければならない。
4.対抗力のある不動産賃借権 民法第566条による売主の担保責任を追及できる場合の一つとして「対抗力のある不動産賃借権が付着していた」場合がある。ここでいう「対抗力のある不動産賃借権」とは次の3種類である。
1)建物賃借人が引渡しを受けた建物の「建物賃借権」
2)建物の登記のある借地人の建物の存する土地の「借地権」
3)土地賃借人が引渡しを受けた農地の「土地賃借権」

地勢

比較的広域な視点で捉えた土地の概況のことで、自然環境だけでなく、人工的な改変を含めた総合的な土地の状態をいい、地形・水系・植生・交通網・集落などの要素によって構成される。
また、洪水、地震、津波などの災害の歴史も地勢に反映されている。 不動産評価や不動産開発に当たっては、当該不動産と周辺環境との関係や当該不動産の特性を把握することが必要となるが、そのためには、地勢を読み取り、十分に理解することが不可欠である。
なお、国土地理院が刊行している20万分の1の基本図は、比較的広域を対象とする土地および土地資源の利用開発、土地に関する調査・研究・計画等の広範囲な用途に供することができるように作成され、地勢図という名称が与えられている。

地積

土地登記簿に記載されている土地の面積をいう。
この地積は、明治初期の測量に基づく場合がある等の事情により、不正確であるケースが少なくない。 そのため、土地の売買にあたっては、土地登記簿の地積を信頼するのは危険であり、実際に測量をすることが望ましいといわれている。

地積測量図

土地の表示登記や分筆登記を申請する際に、土地家屋調査士が作成し、登記所へ提出する書面。正確な測量技術により土地の面積、土地の形状が記載されている。

地代

借地契約や土地賃貸借契約において、借主が地主に対して支払う賃料のこと。

地番

土地登記簿の表題部に記載されている土地の番号のこと(不動産登記法第79条)。
民有地には地番が付されているが、公有地は無番地であることが多い。 なお、分筆された土地の場合には、原則として分筆の旨を示す記録・記号が付けられている。

地目

登記所の登記官が決定した土地の用途のこと。
土地登記簿の最初の部分(表題部という)には、土地の所在、地番、地目、地積(土地面積)が記載されている。
地目は、現況と利用状況によって決められることになっており、次の21種類に限定されている。
田、畑、宅地、塩田、鉱泉地、池沼、山林、牧場、原野、 墓地、境内地、運河用地、水道用地、用悪水路、ため池、 堤、井溝、保安林、公衆用道路、公園、雑種地

地目の変更

土地登記簿上の「地目」が、実際のその土地の現況および利用状況と明らかに食い違う場合には、登記所に対して「地目の変更登記」を申請することができる。
例えば、農業委員会から農地の転用許可を取得して、農地を宅地にした場合には、登記所に対して「地目の変更登記」を申請することとなる。
また農地の転用許可を取得しない場合でも、20年以上の長期間にわたって農地が耕作されていない等の場合には、当該市町村の農業委員会から「非農地証明」を取得した後に「地目の変更登記」を申請することが可能とされる場合がある。

仲介

不動産取引における宅地建物取引業者の立場(取引態様)の一つ。 「媒介」と同意。

仲介契約

「媒介契約」へ。

仲介手数料

媒介報酬(仲介報酬)とも。
宅地建物取引業者の媒介により、売買・交換・貸借が成立した場合に、宅地建物取引業者が媒介契約にもとづき、依頼者から受け取ることができる報酬のこと(詳しくは報酬額の制限へ)。

仲介報酬

媒介報酬とも。宅地建物取引業者の媒介により、売買・交換・貸借が成立した場合に、宅地建物取引業者が媒介契約にもとづき、依頼者から受け取ることができる報酬のこと(詳しくは報酬額の制限へ)。

中間金

中間金とは、売買契約が成立した後に、売買代金の一部として買主から売主へ交付される金銭のこと。契約成立から義務履行(財産移転)までの間に支払われるので、中間金と称する。
また、手付は契約の義務が履行されれば代金に充当されるのに対して、中間金は交付される時点ですでに代金の一部である。

中間検査

阪神・淡路大震災で倒壊した建物が多数存在したことに鑑み、建築物の安全性の向上のために平成11年に導入された新制度。 この制度では、建築物を新築する際のある中間工程を「特定工程」とし、この特定工程の工事が済んだ時点で検査を義務付けるというものである。それと同時に、中間検査に合格しない限り、それより先の工程の工事が全面的にストップするという厳しい内容となっている。
具体的には、建築基準法の規定(7条の3)によれば、建築主は、特定行政庁が指定した特定工程の工事を完了した日から4日以内に、建築主事に「中間検査」を申し出る必要があるとしている。この申し出を受けた建築主事は申し出から4日以内に工事中の建築物を検査する必要がある。このように、中間検査の申し出から実際の中間検査まで8日間とされており、中間検査が迅速に行なわれるよう配慮されている。 この中間検査の結果、建築物が建築基準法に適合している場合は、建築主事は「中間検査合格証」を建築主に交付しなければならない。 どのような建築物について中間検査を義務付けるかは、それぞれの特定行政庁(知事や市長)が自由に決定できることとされている(建築基準法7条の3)。従って、詳しくは自治体の窓口(建築確認の担当部署)に問い合わせる必要がある。
一例を挙げれば、首都圏のある政令指定都市では、次のような中間検査を義務付けている。まず、対象となる建築物は、木造3階建ての一戸建て住宅などである。 特定工程に指定されているのは、木造3階建て住宅では「屋根工事」である。この「屋根工事」の中間検査に合格する前には、構造耐力上主要な部分を覆う壁・床・天井を設ける工事の工程に進むことはできないこととされている。 このように、屋根工事を一つの区切りとして、工事途中の段階で、建物の構造の安全性をチェックする仕組みになっているのである。

中間省略登記

不動産の所有権が、A氏からB氏、B氏からC氏へと移転した場合、本来ならば不動産登記簿には「AからBへの所有権移転登記」と「BからCへの所有権移転登記」という2個の移転登記が記載されるべきである。
しかし当事者(A・B・C)が相談のうえ、「AからCへの所有権移転登記」という1個の移転登記のみを申請し、登記するケースがある。このような登記を「中間省略登記」と呼んでいる。 中間省略登記は、権利が移転する実態を反映していない登記ではあるが、少なくとも現在の実態(Cが所有者であるという事実)には合致しているので、すでになされた中間省略登記は、当事者全員の合意があれば、有効であるものと解されている。 また不動産取引の実務上は、後日紛争になった場合に備えて、中間者(先ほどの例でいえば、登記簿上に現れないB氏を指す)から、中間省略登記をなすことについて異議がない旨の承諾書を徴収しておくのが望ましいといわれている。

中高層階住居専用地区

特別用途地区の一つ。中高層の階を「住宅以外」の用途に使用する場合に、建築物の規制を強化する地区である。市町村が指定する。

中高層共同住宅使用細則モデル

分譲マンションのような区分所有建物において、管理規約にもとづいて設定される共同生活上の詳細なルールのことを「使用細則」という。
中高層共同住宅使用細則モデルとは、財団法人マンション管理センターが作成した使用細則のモデルのことである。この中高層共同住宅使用細則モデルは、分譲マンションの管理組合が使用細則を作成する際の有用な指針として、現在も幅広く活用されている。
中高層共同住宅使用細則モデルとしては、現在までに次の8種類が作成され、財団法人マンション管理センターのホームページ等で一般に公開されている。
1.マンション使用細則
2.専有部分の修繕等に関する細則
3.専用庭使用細則
4.駐車場使用細則
5.自転車置場使用細則
6.集会室使用細則
7.ペット飼育細則例1
8.ペット飼育細則例2
なお、この中高層共同住宅使用細則モデルは、国土交通省の中高層共同住宅標準管理規約を前提として作成されている。

中高層共同住宅標準管理委託契約書

マンションの管理委託契約を締結する際の指針となる標準的な契約書の様式をいう。 昭和57(1982)年に、住宅宅地審議会(当時)の答申にもとづき建設省(現国土交通省)が策定した。
その後、「マンションの管理の適正化の推進に関する法律」が施行されるなどの情況の変化を踏まえて、平成15(2003)年に大きく改定され、現在は名称を変更して「マンション標準管理委託契約書」として活用されている。

中高層共同住宅標準管理規約

分譲マンションなどの区分所有建物における管理規約について一定のガイドラインを示すために、国土交通省(旧・建設省)が昭和57年に作成したマンション管理規約のモデルのこと。
現在は名称が変更され、「マンション標準管理規約」となっている。 (詳しくはマンション標準管理規約へ)

中古住宅流通の活性化

中古住宅の取引を活発にする政策が進められている。この政策によって、既存住宅の活用が進み、住宅の選択肢が広がり、ライフサイクルやライフスタイルに応じた住生活の確保が容易になると考えられている。
中古住宅の流通を活性化するためには、次のような政策が有効であるとされている。
1)適時適切な修理修繕、リフォームによる建物構造の強化や住機能の充実、周辺住環境の整備などによって、既存住宅の質を維持・向上すること。
2)住宅の質を的確に評価し、それに基づいて価格が形成される市場環境を整えること。そのために、住宅履歴の記録・保存、質を調査する技術の確立・普及、質を反映する価格査定手法の確立などを図ること。
3)中古住宅の特性に即した流通サービスを提供すること。たとえば、リフォームとの連携、品質調査・価格査定サービスの充実、建物価値に基づく金融サービスなど。

仲裁(土地収用法における~)

土地収用法において、当事者の双方の申請により行なわれる土地等の対価に関する仲裁のこと。
土地収用では、収用者(起業者)は、事業認定申請書を提出する前に、できる限り多くの土地を土地所有者との合意により取得しておくのが普通である。このような任意の土地取得において、土地等の取得に関しては合意が形成されたものの、土地等の取得の対価について合意が形成されない場合に、土地所有者と起業者の双方が、都道府県知事に申請することにより、3人の仲裁委員によるあっせんを受けることができる(土地収用法第15条の7以下)。この手続きは、事業認定の告示前のものと、事業認定の告示後のものがある。

注視区域

地価が一定の期間内に相当な程度を超えて上昇し、またはその恐れがある区域において、適正な土地利用の確保に支障を生ずる恐れがあるときは、知事は注視区域を指定することが可能となる(国土利用計画法第27条の3)。
注視区域に指定されると、注視区域が市街化区域である場合には、その注視区域内の2,000平方メートル以上の土地を取引しようとする者は、あらかじめ知事に届出を行なうことが必要となる(国土利用計画法27条の4)。
知事は6週間以内に審査を終え、必要な場合には勧告を行なうことができる。取引をしようとする者がこの勧告に従わないときは、知事はその者の氏名・商号等を公表することができる(国土利用計画法第27条の5)。
注視区域では監視区域よりも土地取引の規制の程度が緩やかであり、注視区域の指定でも効果がない場合について、監視区域への移行が予定されている。

長期修繕計画

分譲マンションの性能を維持し老朽化を防止するために、管理組合が作成する分譲マンションの長期的な修繕計画のことである。
長期修繕計画は、一般的に10年から30年程度の期間を対象として、マンションの各箇所に関する鉄部等塗装工事・外壁塗装工事・屋上防水工事・給水管工事・排水管工事などの各種の大規模修繕をどの時期に、どの程度の費用で実施するかを予定するものである。 平成11年度の建設省(現・国土交通省)の「マンション総合調査」によると、これらの大規模修繕のうち新築後5~6年で実施率が高まるのが鉄部等塗装工事である。
また新築後9~10年では外壁塗装工事と屋上防水工事の実施率が高まり、給水管工事・排水管工事は新築後15年以降に実施率が上昇する。 ただしマンションの建築・設備の仕様によってこれらの時期は大きく変化する。 長期修繕計画ではこうした大規模修繕の実施時期を定めるだけでなく、その費用についても収支計画を定めるのが望ましい。 大規模修繕の費用は原則として「修繕積立金」をとり崩すことで賄われる。
また、マンションの管理規約により「駐車場収入の剰余金」が「修繕積立金」に組み入れられる場合も多い。
しかしこれらの収入だけでは大規模修繕の費用をまかなうのに十分ではないケースが非常に多いので、各大規模修繕の実施時期において、費用の不足分を各戸から一時金として徴収することも計画に組み込んでおく必要がある。 このように長期修繕計画は、分譲マンションの管理運営上非常に重要な事項であるので、通常は管理規約において長期修繕計画の作成を管理組合に義務付けている場合が多い。
ちなみに、国土交通省が作成した管理規約のモデルである中高層共同住宅標準管理規約では、次のような旨の規定を設けて、長期修繕計画の位置付けを明確化している。
1.長期修繕計画の作成は、管理組合の業務である(単棟型規約第31条)。
2.管理組合の理事会は、長期修繕計画の案を作成する(単棟型規約第52条)。
3.長期修繕計画を作成するには、集会の決議を行なう必要がある(単棟型規約第46条)。
4.修繕積立金は、一定年数の経過ごとに計画的に行なう修繕などに限って支出することができる(単棟型規約第27条)。

長期取得時効

取得時効とは、所有の意思をもって物を一定期間占有したとき、その物の所有権を取得することができるという時効の制度である(民法第162条)。
占有を開始した時点において自己の物であると信じ、そう信じるにつき無過失(善意かつ無過失)であれば、10年間の時効期間の経過により所有権を取得することができる。これを短期取得時効という(民法第162条第2項)。
これに対して、占有を開始した時点において自己の物でないことを知り、または過失によって知らない場合(つまり悪意または有過失の場合)には、20年間の時効期間の経過により所有権を取得することができ、これを長期取得時効という(民法第162条第1項)。
長期取得時効の成立要件は、ほぼ短期取得時効の成立要件と共通であるが、次のとおりである。
(なお地上権・賃借権の取得時効については、所有権以外の財産権の取得時効へ)
1.物を占有すること 物とは原則的に「他人の物」であるが、「自分の物」であってもよい。時効はそもそも、継続した事実状態と法律関係を一致させようとする法制度であるので、自分の物を長期間占有したという継続した事実状態を主張することは当然に可能である(判例)。また物とは国の財産であってもよい(例えば使用が廃止された国有水路など)。 物とは不動産でも動産でもよいが、動産については即時取得の制度が適用されるので、通常は動産について取得時効が問題になることはあまり考えられない。
2.20年間の時効期間が経過すること 占有が20年継続する必要がある。占有者が占有を中止したり、他人によって占有を奪われた場合には、その時点で時効の進行は中断する(つまり振り出しに戻る)。 また時効期間の計算では、占有を実際に開始した時点から起算する必要があり、占有の途中から起算することは許されないとするのが判例である。
3.平穏かつ公然に占有すること 通常は、平穏かつ公然に占有しているものと推定されるのであまり問題とならない。真の所有権者であると主張する者が占有者に抗議したとしても「平穏な占有」である。また、占有者が自己の物でないと知っていても「平穏な占有」である。
4.所有の意思をもって占有すること 所有権者と同様に物を支配する意思をもって占有することが必要である。土地賃貸借契約によって占有する場合には、その占有はあくまで賃借人としての占有に過ぎないので、原則として「所有の意思」をもってする占有とはならない。

長期譲渡所得

税務上の概念で、所有期間が5年を超える土地・建物の譲渡に係る所得のこと、所有期間は譲渡した年の1月1日現在で算定する。
これに対する所得税額は、次のように算出される。
「長期譲渡所得金額=譲渡価額 −(取得費+譲渡費用)−特別控除」
「税額=長期譲渡所得金額×税率」
税率は、原則として、所得税15%、住民税5%である。ただし、一定の要件を満たす居住用財産の譲渡については3,000万円の特別控除および軽減税率(所得金額6,000万円までは10%)が適用されるなどの特例がある。

長期生活支援資金貸付制度

高齢者世帯の生活を支援するために、厚生労働省社会援護局が平成14年12月に創設した貸付制度のこと。日本初の全国的かつ公的なリバースモーゲージとして注目されている。 厚生労働省社会援護局地域福祉課では、従来から低所得世帯等を支援するため「生活福祉資金貸付制度」を実施しており、都道府県・市町村の社会福祉協議会がその融資主体および窓口となっていた。
この「生活福祉資金貸付制度」を改訂することにより、平成14年12月24日に創設されたのが「長期生活支援資金貸付制度」である。
「長期生活支援資金貸付制度」は、土地資産を持ちながら低所得であるような65歳以上の高齢者世帯を対象として、生活資金や医療費等の貸付けを行なうという制度であり、平成15年4月以降、全国の各都道府県社会福祉協議会において順次導入・実施されている。
その具体的な内容は、およそ次の通りである(「平成14年12月24日厚生労働省発社援第1224001号厚生労働事務次官通知」などを参考とした)。
1.貸付けの仕組み 都道府県社会福祉協議会が融資主体となり、区市町村社会福祉協議会が融資申込みの受付窓口となる。また民生委員は、融資の相談業務を行なうほか、融資を受ける高齢者世帯に関する調査等を社会福祉協議会の要請により行なうものとされている。なお民間金融機関は一切関与しない。
2.融資を受けるための資格 融資を受けるためには次の1)から5)のすべての条件に当てはまることが必要である。
1)原則として65歳以上の高齢者世帯で、高齢者以外の同居人(子などの同居人)がいないこと
2)市町村民税が非課税となる程度の低所得世帯であること
3)現に居住し所有する土地および建物を担保にすること(ただしマンションおよびその敷地は不可)
4)土地および建物が配偶者との共有であるときは、配偶者を連帯債務者とすること
5)土地および建物に、借家権・借地権・先順位の抵当権などの権利が付着していないこと
3.貸付けの方法 融資限度額は、現に居住している建物の敷地である土地の評価額のおおむね7割を基準として決定される。 土地評価に当たっては不動産鑑定士による簡易な評価が行なわれる。ただし評価額が1,000万円以上であることを一応の目安として、融資を実行することとされている(具体的な評価額の下限は都道府県社会福祉協議会が決定する)。 1ヵ月当たりの融資額は、原則として30万円以内である(ただし医療費等のための臨時増額が可能)。 貸付金の利率は、長期プライムレートを基準として都道府県社会福祉協議会の会長が定める。 貸付金の元金および利息は、融資契約期間中は返済する必要がなく、融資契約の終了時(高齢者の死亡時など)に一括返済する。
4.担保設定など 現に居住し所有する土地および建物に、根抵当権を設定する。さらに当該土地および建物について代物弁済予約を行なうことが必要とされている。さらに人的保証として、推定される相続人の中から1名を、融資の連帯保証人としなければならない。また融資を受ける者は、融資契約に関して推定相続人全員の同意を取得するように努めなければならない(同意を得られない推定相続人に対しては融資契約の締結を告知する)。 なお融資を受けた者が、子またはその他の者を当該不動産に新たに同居させようとする場合には、都道府県社会福祉協議会の会長の承認を受ける必要がある。
5.資金の回収 融資契約が終了した際に、金銭による返済が行なわれない場合には、都道府県社会福祉協議会の会長は、根抵当権の実行と代物弁済とのどちらかを選択し、貸付金を回収することができる(ただし融資を受けた者(またはその相続人)は代物弁済を選ぶことを会長に要請することができない)。 6.費用負担 土地の評価の費用、根抵当権の登記等の費用、不動産の処分にかかる費用は、融資を受ける者が負担する。

長期優良住宅

長期にわたり使用可能な質の高い住宅をいう。

その具体的な基準は明確には定まっていないが、単に物理的に長寿命であるだけでなく、ライフスタイルの変化などへの対応、住環境への配慮など、社会的に長寿命であることが必要であるとされる。「200年住宅」ともいわれる。

長期優良住宅の開発・普及は、優良な住宅ストックを形成するための重要な政策の一つであると考えられている。
2008年には、長期優良住宅の普及のために「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」が制定された。それによると、

1.耐久性、耐震性、可変性、維持保全の容易性などについての一定の性能を有し、維持保全に関する計画が作成されるなどの要件を満たす住宅を認定する制度を創設し、
2.そのような住宅の普及のために、建築確認の特例、税制上の優遇、超長期住宅ローンなどの措置を図ること

とされている。

同時に、法律とは別に、

3.長期間使用可能な住宅の先導的なモデルの開発
4.住宅の建築確認、点検、保全工事などの情報(住宅履歴情報)を記録・保存する仕組みを整備し、その活用などによって優良な住宅の円滑な流通を促進すること

の検討なども推進されている。

長期優良住宅に関する課税の特例

長期優良住宅として認定された住宅を対象とした税制上の優遇措置をいう。
その内容は、次の2つである。
1.住宅ローン減税の上乗せ
長期優良住宅に対する住宅ローン減税について、控除対象借入金限度額および控除限度額を、一般住宅よりも優遇する。優遇内容は居住年に応じて異なるが、一般住宅に比べて、借入金限度額を1,000万円、各年の控除限度額を10万円上乗せすることとされている。また適用期限は、住宅ローン減税と同様に、平成29(2017)年12月31日までである。
2.所得税額の控除
長期優良住宅の新築・取得等において、標準的な性能強化費用(通常の住宅よりも上乗せして必要となる費用)の10%を所得税額から控除する(居住年に応じて控除対象額および控除額に限度がある)。 また、適用期限は、平成29(2017)年12月31日までである。

長期優良住宅普及促進法

長期にわたり良好な状態で使用するための措置が講じられた優良な住宅を普及するための法律。正式には、「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」といい、平成20(2008)年に制定された。
この法律は、長期優良住宅を認定するための手続き、基準などを定めている。この制度によって認定された住宅が「認定長期優良住宅」である。

長尺塩ビシート

プラスチック系床材のうち、塩化ビニル系床材であって、発砲層を含んでいない、幅の広いロール状のプラスチックシートのことを「長尺塩化ビニルシート」または「長尺塩ビシート」と呼んでいる。
「長尺塩ビシート」は、ロール状であるため大きな床面の仕上げに適しており、同時に硬質で耐久性・耐摩耗性に優れている。このため、学校、病院、オフィスなどでよく使用されている。

調停調書

紛争を解決するために当事者が互いに譲歩して合意に達することを「和解」というが、これに対して、当事者以外の第三者が介入することにより当事者間の合意を形成することを「調停」という。
民事調停法にもとづく民事調停手続きでは、当事者の一方が簡易裁判所(または地方裁判所)に調停を申し立て、裁判官と調停委員が調停案を作成し、当事者双方が調停案に合意すれば、調停調書が作成される。
このようにして作成された調停調書は、債務者に給付義務を強制的に履行させる手続き(強制執行)を行なう際に、その前提として必要とされる「債務名義」の一つである。

張壁

構造耐力(自重、積載荷重、積雪、地震力、風圧力などを支えまたは対抗する力のこと)を負担しない壁である。
具体的には、耐力壁ではない間仕切り壁が張壁である。また近年、高層ビルの外壁に使用されているカーテンウォールも張壁である。

聴聞

行政機関が処分に先立ち、相手方や関係人に意見を述べる機会を与える手続きをいう。
行政手続法では、聴聞は、不利益処分のうち相手方に対する打撃の大きな許認可の取消しなどについては聴聞を義務付け、それ以外の場合には弁明の機会を付与するとしている。聴聞は口頭で審理が行なわれ、当事者には証拠書類等の提出、文書閲覧などが認められている(弁明は原則として書面の提出で行なう)。
宅地建物取引業法では、宅地建物取引業者に対する指示または業務の停止、および、宅地建物取引主任者に対する指示またはその事務の禁止の処分については、行政手続法の規定にかかわらず、すべての場合に聴聞を行なわなければならないとしている。そのほかの監督処分を行なう場合にも、行政手続法に従って聴聞が行なわれ、または弁明の機会が付与されるのは当然である。

直接還元法

不動産鑑定評価などに当たって用いられる不動産の収益価格を求める手法の一つをいい、不動産から得ることのできる一定期間(通常1年間)の純利益(収入から経費を減じた額)を一定の還元利回りで除して算出する手法である。
もう一つの手法はDCF法であり、両者の選択は対象不動産の性格や算出の目的に応じて決められる。ただし、不動産の証券化などにおける収益見込みの算出には、原則としてDCF法を用いることとされている。
直接還元法は、DCF法に比べて簡便であるが、精度は劣るとされる。だが、純利益の把握や還元利回りの設定によって予測の精度が左右されることは、DCF法についても同様である。

直接基礎

建物の荷重が、基礎を通じて直接的に地盤に伝達されるとき、この基礎を直接基礎という。
直接基礎には「独立基礎」「布基礎」「べた基礎」の3種類がある。

貯水槽水道

水道事業者から給水される水道水を一旦水槽に貯水し、そこから給水する方式をいう。マンションや事務所ビルでよく使われている給水方法で、貯水槽内の水及びそこから配水される水の水質等については、貯水槽の設置者が管理責任を負う。
なお、貯水槽の有効容量が立方メートルを超える貯水槽水道を「簡易専用水道」という。

賃借権

賃貸借契約によって得られる借主の権利をいう。
借主は契約の範囲で目的物を使用し収益できる一方、貸主に賃料を支払わなければならない。民法上、債権とされる。
賃借権は債権であるので、
1.登記しなければ第三者に対抗できない(賃貸人に登記義務はなく、登記がなければ対抗要件を欠くので、例えば目的物が譲渡されると新たな所有者は賃借権に拘束されない)
2.賃貸人の承諾なしに賃借権の譲渡・転貸ができない(承諾なしに第三者に使用・収益させたときには賃貸人は契約を解除できる)
など、物権に比べて法的な効力は弱い。
しかし、不動産の賃借権は生活の基盤であるため、賃借人の保護のために不動産の賃借権について特別の扱いを定めている(賃借権の物権化)。
すなわち、対抗力については、借地に関してはその上の建物の保存登記、借家に関しては建物の引渡しによって要件を満たすこととした。また、譲渡・転貸の承諾については、借地に関しては、建物買取請求権を付与し、さらには裁判所による承諾に代わる譲渡等の許可の制度を設け、借家に関しては造作買取請求権を付与した(いずれも強行規定である)。
そのほか、契約の更新拒絶や解約において貸主の正当事由を要件とすることを法定化し、判例においては、賃借権の無断譲渡・転貸を理由とした契約解除を厳しく制限する、賃借権にもとづく妨害排除請求権を承認するなど賃借人保護に配慮している。
一方で、借地借家の供給促進の観点から定期借地権、定期借家権が創設され、賃借権の多様化が進みつつある。

賃借権の取得時効

取得時効とは、物を一定期間占有したとき、その物の権利を取得することができるという時効の制度であるが、わが国の民法では、所有権の取得時効を定める(民法第162条)だけでなく、地上権・地役権などの所有権以外の財産権の取得時効も定めている(民法第163条)。
このため、地上権・地役権などの物権(用益物権)については当然に取得時効が成立するのである。賃借権という債権についても取得時効が成立するかについては、取得時効は「物」を支配するという事実状態を尊重する制度であり、債権は取得時効の対象にはなり得ないと考えることもできるが、判例では、不動産賃借権は地上権と同様に不動産を占有する権利であるので、民法第163条の財産権に含まれ、取得時効が成立するものとしている。
このような賃借権の取得時効については、取得時効を主張する者が「自己のためにする意思」をもち、「権利を行使する」ことが必要である。
自己のためにする意思とは「賃借の意思」であり、不動産を使用収益するという意思のことである。また「権利の行使」とは、「賃借の意思にもとづいて不動産を使用収益し、その使用収益が賃借の意思にもとづくものであることが客観的に表現されていること」であると解釈されている(判例)。
「客観的に表現されている」といえるためには、賃料の支払い(または供託)が必要であるというのが判例の立場である。例えば、Aは自称代理人であるBとの間で土地賃貸借契約を締結し、Aがその土地上に建物を建築し、継続的に自称代理人であるBに対してAが地代を支払ってきたという事例において、判例は地代支払いという事実を重視して、Aが土地賃借権を10年間の時効期間により時効取得することを認めている(昭和52年9月29日最高裁判決)。

賃貸借

ある目的物を有償で使用収益させること、あるいはそれを約する契約をいう(賃貸借契約)。
賃貸借契約の締結によって、貸主(賃貸人)は目的物を使用収益させること、目的物を修繕すること等の債務を、借主(賃借人)は賃料を支払うこと、目的物を返還する際に原状回復すること等の債務をそれぞれ負うことになる(従って双務契約である)。
民法では、あらゆる賃貸借契約について、
1.契約期間は最長でも20年を超えることができない、
2.存続期間の定めがない場合にはいつでも解約の申し出ができる、
3.賃貸人の承諾がない限り賃借人は賃借権の譲渡・転貸ができない、 4.目的物が不動産の場合には賃借人は登記がない限り第三者に対抗できない(賃貸人には登記義務がないとされるから結果として賃借人は対抗力を持つことができないこととなる)
等と規定している。
しかしながら、不動産の賃貸借は通常は長期にわたり、また、居住の安定を確保するために賃借人を保護すべしという社会的な要請も強い。そこで、不動産の賃貸借については、民法の一般原則をそのまま適用せず、その特例として、
1.契約期間を延長し借地については最低30年とする、
2.契約の更新を拒絶するには正当事由を必要とする、
3.裁判所の許可による賃借権の譲渡を可能にする、
4.登記がない場合にも一定の要件のもとで対抗力を認める
等の規定を適用することとされている(借地借家法。なお、契約期間等については、定期借地権など特別の契約について例外がある)。

賃貸住宅管理業者登録制度

賃貸住宅管理を業務として行なう者を登録する制度をいう。国土交通省の告示に基づくもので、業者に登録の義務はないが、登録によって、事業者情報が開示されるほか、業務ルールの徹底などの効果が期待できる。
登録した賃貸住宅管理業者は、毎年、財産の分別管理等の状況を報告しなければならない。また、国土交通省が定めた賃貸管理業務に関するルール(賃貸住宅管理業務処理準則)を遵守する義務を負う。同準則には、重要事項の説明、業務の一括再委託の禁止、財産の分別管理、秘密の保持等が規定されている。

賃貸住宅管理業務処理準則

賃貸住宅管理を業務として行なう場合に基準となるルールをいう。国土交通省の告示に基づくもので、賃貸住宅管理業者として登録した事業者はこれを遵守する義務を負っている。
同準則が定める主要ルールは次の通りである。
(1)禁止行為
・不実告知、不確実事項に関する断定的判断の提供、重要事実の不告知等
・費用その他についての誇大広告等
(2)重要事項の説明・書面交付の義務
・賃貸人に対して:管理受託契約の内容(業務の内容・実施方法、費用、再委託、免責などに関する事項)等
・賃借人に対して:管理業務の内容・実施方法等
(3)管理業務の方法
・基幹業務についての一括再委託の禁止
・家賃等の分別管理義務
・賃貸人に対する事務報告義務
・業務に関して知り得た秘密を漏らさない義務

賃料

賃貸借契約によって賃借人が支払う対価をいう。
特約がない限り後払いである。また、地代・家賃については、事情変更による増減請求権が認められている。
なお、借主が実質的に負担するのは、賃料に保証金、預かり金等の運用益を加えた額(実質賃料)である。また、共益費など賃料以外の負担を求められることも多い。

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